・・・生後2週間くらい。なんだこのちっちゃさは!この可愛さは、ずるい可愛さ?・・・
猫ブームが続いている。猫に関するイベントが規模を問わず開催され続けていることを見ると、猫好きは相当数存在するのだろう。私も先日チケットをいただいて、「あそぶ浮世絵ねこづくし」を見てきた。江戸時代の浮世絵に登場する、“かわいらしい”とは言いがたい猫たちも駆り出され、あの手この手で猫好きのココロをとらえている。
猫カフェも今や珍しいものではなくなった。私はまだ行ったことがないのだが、一度は行ってみたいものだ。行ってみたいと思っていてもなかなか行かずにいるのは、自分の家に猫がいるからなのかもしれない。なにも金を払ってまで、という気持ちがどこかにあるのかもしれないと思う。
猫カフェも登場したころは純血種の猫が中心だったように思うが、今は里親探しを兼ねた雑種猫たちを集めた店も多い。カフェとしての営業以外にも物販を行ったり、各種講習を開催したりと活動の幅も広がっている。猫を飼いたいという気持ちは持っているけれど、様々な不安があって踏みとどまっている人たちに向けて、猫の習性や飼う時のポイントなどを伝えるという使命もあるようだ。
わが家はすでに猫の方が人間より多く満杯状態なのでこれ以上増やす予定はないが、飼いたいと思っている人に対して「大人猫もいいですよ!」と言いたい。なるほど子猫は無条件でかわいいし、子猫の時から一緒にいれば愛着も深まるかもしれない。性格にもよるが、たいていはごくすんなり人間の暮らしに馴染むから、「なつかない!」という悩みを持つことも稀だと思う。
大人になってからだと、どうしても慣れるまでに時間を必要とする。猫はもともと警戒心が強く、犬に比べても野生を残している動物だ。それが魅力でもあるのだが、猫として自然に成熟した猫は、人間や人間の暮らしにすぐ慣れるというわけにはいかない。人間の方にも配慮や忍耐が求められる。
しかし、大人猫には子猫にない魅力もある。子猫のように走り回ることも少なく静かだ。身体が大きいので病気に対する耐性も子猫に比べれば強い。個性がはっきりするのも大人になってからだと思うので、それを見る楽しみもある。そして、やはりネコ科の動物の「しなやかさ」、動きの美しさが見られるのも大人になってからだと思う。
私のような年齢になると、生まれたばかりの子猫を引き取っても最後まで自分が面倒を見られるかという不安がつきまとう。長生きする猫は20年以上生きる。あと20年以上自分が健康で生きていられるか、途中で入院でもすることになったらどうしようか、など考えてしまうからだ。
そういった不安を持っている猫好きには、大人猫をオススメしたい。慣れるまで時間はかかるが、その過程を楽しもうという気持ちを持てれば、大人猫もなかなかいい。重ねて言うが個性はまちまちで、慣れても食事時以外は放っておいてほしいという猫もいる。「猫なんて呼んでもこない」という映画があったが、呼べば来る、話しかければ反応する、なでられるのが好き、膝に乗ってくる、等々を求めている人には向かないかもしれないが、それはそれでひとつの個性である。その個性を慈しむことができるなら、猫と静かな暮らしを楽しめると思う。
野良猫を保護し里親を募っている団体、個人もたくさん存在するし、自治体の愛護センターなどでも里親募集をしているところが多い。子猫の貰い手はつきやすいが、成猫はなかなか難しいようだ。が、何度か様子を見る機会を得られることも多いので、じっくり猫を観察してこれは!という猫がいればぜひ引き取って大切に飼ってほしいと願う。「保護猫カフェ」というのもいくつかあって、納得がいくまで猫を観察し、アドバイスを受けながら里親になる機会を提供しているからそれを利用するのもいいだろう。
人間の年寄りと老猫という組み合せもいいではないか。お互いいろいろ苦労してきたが、今はなんとなく穏やかで幸せなら、言葉を交わさなくても解り合えているような気分にさせてくれそうだ。
写真はわが家に来たばかりの「ふく」(生後15日くらい)と、生後7ヶ月くらいの彼女。雌猫は生後3ヶ月くらいから成熟しはじめるというから(避妊手術ができるのは6ヶ月以降)、完全に大人にはなっていないもののほぼ完成形か?それにしても、この変わりぶり!!雌猫としては骨格が大きいらしいが、堂々たる体形になりつつある。が、子猫の時にはない可愛さもあって毎日様々な話題を提供してくれている。
わが家の猫については毎月1回の「猫ブログ」で個性を伝えるようにしているが、次女のまめこ(8月で12歳)は、わが家に来て10年以上経過しているというのに未だに警戒心が強い。大きな音や動きには過敏に反応し、部屋の奥に引きこもって出てこなくなる。それでもこちらが気にせずにいると、ふらりと出てきて好きな場所でくつろいでいたり、なでてほしそうにしたりする。他の猫ともさほど仲がいいというわけではないが、険悪でもない。自分のペース、スタイルを持っているのでかえって安心できる面もある。12歳ということは人間に換算すると64歳。私より年上になってしまったが、毛づやピカピカ、体形はスマートで若々しく羨ましい・・・(^^;)
子猫は動きがいちいち可愛いし、無防備で無邪気なところが魅力だ。予想のつかないようなことをするが、小さいからそれもご愛嬌である。しかし、部屋の中で自由にさせておくと、すき間に潜り込んでしまったり、踏みそうになったりする。体力がないので病気に対する気遣いも大人猫よりしっかりしなくてはいけない。留守がちな家で留守番はちょっとかわいそうだ。ライフスタイルや猫に望むもの次第では、子猫より大人猫の方がオススメできる方もいらっしゃると思っている。どうです、そこのアナタ!!
*「保護猫カフェマップ」っていのがあるらしいですよ、奥様。
・・・でーん!どどーん!生後7ヶ月でこの貫録。でも可愛い(^^;)・・・