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日々の内側
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DEDICATED
14-1031

先週の土曜日、「DEDICATED〜2014 OTHERS」を観に行ってきた。首藤康之、中村恩恵、りょう、の3人による緊張感溢れるステージだった。


2011年にスタートした「DEDICATED」の今年のテーマは「OTHERS」、すなわち「他者」である。2作品のうち首藤康之が一人で演じる「Jekyll & Hyde(ジキルとハイド)」は、鏡が重要な役割を持つ作品。鏡に映る自分の中にいくつもの「他者」を見る、ということだろうか。天井からつり下げられた大きな鏡をダイナミックに動かしながら踊る首藤の肉体に緊張感が溢れていた。


もうひとつの作品「出口なし」は首藤、中村、りょうの3人が「鏡のない部屋」に閉じこめられているという状況設定。原作はサルトルの「出口なし」で、若いころ私も一度読んだことがあるはずなのだが全く覚えていなかった(^^;) こちらは、「他者」の中に見たくない、知りたくない「自分」を見る・・・とでもいおうか。つま「Jekyll&Hyde」では「自己の中の他者」を、「出口なし」では「他者の中の自己」を表現しており、この2作品は対の関係にあるといっていいだろう。


時折使われる効果音、BGMの他は静寂そのもので(「出口なし」は台詞があるが)、会場は「水を打った」という表現がぴったりするくらい静まりかえり、観客の目はステージに釘付けになっていた。隣の席の息遣いさえ聞えてきそうな濃密な時間を過ごしてきた。バレエのチケットは、私にとっては高額なのでいつも少し迷うが、やはり行ってよかったと思う。


それにしても首藤康之というダンサーは、青い炎のようなエネルギーを内に秘めた希有のダンサーだとあらためて思った。映画「今日と明日の間で」では、非常にストイックではあるがどこかで見かけそうな男の顔も見せているが、ステージに上がった時の迫力にはすごいものがある。才能豊かな人というのはそういうものなのだろう。


終演後、会場に設けられた参考図書コーナー(?)をなにげなく見ていたら、古いバレエ雑誌があって操上和美撮影が撮影した写真が何枚か掲載されていた。強烈なインパクトのある写真群に圧倒され、帰宅後探してみたら「POSSESSION」という1997年発行の写真集であることが判明。中古で販売されていたので入手した。


撮影対象である首藤康之が25か26歳の時の写真だと思われるが、とにかくすごい肉体である。研ぎ澄まされたというかそぎ落とされたというか・・・とくに足のアップには驚いた。機会があったらこの写真集についても書いてみたい。


それにしても(2度目!)、「DEDICATED」(=身を捧げた、打ち込んだ)といい「POSSESSION」(所有、専有)といい極端な一途さを感じさせるタイトルが首藤にはよく似あう。「POSSESSION」には「悪魔に取りつかれた」という意味もあるけれど。

| - | 22:06 | comments(0) | - |
原平さんのこと
14-1029

赤瀬川原平さんが亡くなった。2011年に胃ガンと脳出血という大病を一度に患い療養中だったとのこと。77歳という年齢を考えても致し方なかったと思うが、やはり淋しく残念である。


飄々とした雰囲気、自由な視点、気取りのない語り口。すべてが好きだった。著作の熱心な読者だったわけでもなく、前衛芸術家としてご活躍だったころの作品もほとんど見たことがない。が、先日行った「種村季弘の眼」展で、例の千円札を題材にした作品が出品されており見たばかりだった。また、著書「千利休〜無言の前衛」を再々読していた最中でもあり、なにか虫の知らせのようなものだったのかしらと思った。


「千利休・・・」にも書かれているが、私が偏愛する映画「利休」のシナリオを担当されたのも赤瀬川さんだった。


名前こそ知っているものの縁があるとは思ってもみなかった勅使河原宏監督からいきなり依頼があったという。勅使河原家といえば草月流、草月流といえば前衛、ということでの依頼だったかどうかはわからないが、骨太の原作(「秀吉と利休」野上弥生子)と豪華な衣装、設えなどを使った美しい映像との間をとりもった赤瀬川さんの仕事は今後も評価されるに違いない。


ニラハウスも有名だった。屋根の上でニラが育つ家という突拍子もない住まいが紹介されたとき、よくもまあこんなことを思いついたものだと思った。アイデアは設計を担当した建築家の藤森照信氏から出たもののようだが、施主も最初は驚き半信半疑になりながらも次第にこれを楽しんでいたのではないだろうか。木の質感を活かした外観もステキだ。


ネコ好きとしても知られていた。以前なにかの雑誌で、自宅でのインタビュー記事を見たことがある。赤瀬川さんの背後のふすまは凄まじいくらいビリビリ破れていたが、「どうせ直してもまた猫が破いてしまうのでそのままにしてある」というコメントがあっぱれだったと記憶している。猫についての著作も数冊あるようだが未読であるのに今更気づき、慌ててAmazonの「ほしいものリスト」に入れた。


赤瀬川さんといえば「トマソン」を思い浮かべる人も多いのではないだろうか。どこにでもある路上も観察する視点を変えることにより不思議なものがどんどん見えてくる。


その楽しさを教えてくれたのも赤瀬川さんだった。私がネイチャーフォトより路上写真に興味を持ち、自身も路上に最も楽しい被写体を見つけるようになったのも赤瀬川さんの影響かもしれない。


自由であることのたいせつさと楽しさを教えてくれた人・・・心からご冥福を祈る。

| - | 10:43 | comments(2) | - |
それは、疲れというものだろうか?
14-1028
・・・ベイブリッジを下から見るという経験はなかなかできないだろうな!・・・

26日に福島県知事選挙が行われたが、結果は残念・・・というよりも惨憺、暗澹としたものだったというのが私の気持ちである。


公示前から注目していたが、なぜか世間ではあまり関心を持たれていないような気がした。テレビはほとんど見ないが、昼時の帯番組や夕方のニュースなどは時々見ている。が、あまり話題になっていなかったように思う。新聞やネット上でも然り。政治や震災、原発などに興味を持つ人たちがとくに閲覧するメディアではどうだかわからないが、少なくとも一般国民が接するメディアではあまり取り上げられていなかったという印象である。そこからしてまず不満。


震災後はじめての福島県知事選挙は、与野党相乗りというどうしようもない状況の下、前副知事であった候補者が「圧勝」した。「圧勝」といっても投票率は過去最低であった前回に次ぐ低さで45.85%。福島に限ったことではないが、自分たちの生活の先行きを握るかもしれない選挙を棄権するということは、やはりゆゆしき事態だと思う。


「棄権」とは、「権利」を「棄てる」ことだ。「権利」は選挙権のことのみではないと私は思っている。


さすがに新聞各社も昨日の朝刊ではこの選挙についての記事を掲載していた。朝日新聞では(まだ読んでいるのか!と自分でも思う)一面で選挙結果についての簡単なまとめがあり、3面で前副知事が与野党相乗りの組織力で圧勝したこと、福島の住民たちの不満は根強いがその不満は前副知事には向かわず、幅広い層から支持されたことなどを伝えていた。8面の社説では、被災者たちの間に存在する「分断」(地域や状況によって困窮の内容が違う、負担感が違う、など)という難しい状況の下、広域的な視点から問題解決の優先順位を探り、被災者たちの生活再建に尽力してほしいとしている。エールにも似た社説に与野党相乗りについてはほとんど触れられていなかった。


選挙が公示され各候補者が発言をしはじめた時、「原発」が争点になっていないことを不思議に思った。震災、福島、というとまず原発を思い浮かべるからだ。しかしそれは、あの事故の影響を受けていない(実際には想像以上に私たちも被爆していると思うが)人間の視点なのだろうか。


昨夜10時からのラジオ番組でこの選挙を特集するというので聞いてみた。福島在住の女性ジャーナリストや国会担当の記者などが出演していたが、時間の制限があることを鑑みても少し物足りなかった。リスナーからの投稿がいくつか紹介されていたが、私としてはもっと多くの意見や感想が聞きたかった。被災者の意見はもちろん、それ以外の人たちがこの選挙についてどう考えているかを知りたいと思っていたのだが・・・


ただ、ある程度わかったのは、今でも多くの苦難を強いられている被災者たちにとって、「原発」問題よりも早急な「生活再建」が重要であり、医者や小さな自治体の首長であった人が知事になって何をするかわからないよりも、多少の不満はあっても安心感のある(と思われる)候補者を支持したということだ。番組への投稿の中に、「福島県内の原発廃炉は重要だが、他の地域の原発については全く関心がない。県外の原発にまで言及した候補者が破れたのはそのため」というようなものがあり、少なからず驚いた。


人間、とことんつらくなれば自分のことしか考えられなくなるというのはわからなくはない。理想よりも現実、しかも目の前の現実を少しでも変えてくれそうな人が欲しい・・・そう思うのもわからなくはない。実際、被災者たちの非難が向くのは県よりも市や村といった身近なところだという。しかし、市長にしても村長にしても、その上の県、さらに上の国から相当の圧力や影響は受けているのである。天を見上げる必要はないが、まっすぐに立った姿勢で少し遠くを見るという姿勢もまた必要だと思うが・・・


何を言っても「おまえは傍観者だからそんな悠長なことを言えるのだ。他人事だからそんなキレイゴトを言えるのだ」と言われそうな気がする。実際に被災していない身にとって、なかなかそれに反論することができないのもまた事実だ。


あるところで、福島に行き子供たちの被爆について話し合っていたところ、被災者たちから「自分の子供でもないんだから黙っていろ」というようなことを言われたという話を見かけた。それが本当であるなら、そういった人たちはそれほど疲れているのだろうか。


今回の選挙における福島県民を非難するつもりは毛頭ない。それは被災していないという理由からだけでなく、人間というもの、日本国民というものを再確認した経験としてとらえているからかもしれない。だから今は、「残念だった」としか言えないように思う。


決心

「白の侵入」の著者、中村武三朗氏に


重々しい鉄輪の車を解放(ときはな)されて

ゆふぐれの中庭に、疲れた一匹の馬が彳(たたず)む。

そして、轅は凝っとその先端を地に著(つ)けてゐる。


けれど真の休息は、その要のないものの上にだけ降りる。

そしてあの哀れな馬の

見るがよい、ふかく何かに囚われてゐる姿を。


空腹で敏感になったあいつの鼻面が

むなしく秣桶の上で、いつまでも左右に揺れる。

ああ慥(たしか)に、何かがかれに拒ませてゐるのだ。


それは、疲れといふものだろうか?

わたしの魂よ、躊躇はずに答へるがよい、お前の決心。


(伊藤静雄 詩集「夏花」より)


| - | 09:31 | comments(2) | - |
工場夜景クルーズ
14-1027
・・・夜も働くガントリークレーン。かっこいい!・・・

最近船に乗りたい気分満点の友だちSさんのお誘いで、昨日は「工場夜景探検クルーズ〜根岸・本牧コース」を体験してきた。


20:00に横浜港・大さん橋付近を出港する約90分のクルーズで、サンタ・バルカ号という交通船に乗りこむ。少し早く着いたので、大さん橋のデッキに行ってみると豪華客船「セレブリティ・ミレニアム」がちょうど停泊中。あんな大きな客船を見たのは、若き頃「クイーン・エリザベス」を見て以来かもしれない。


氷川丸、ホテル・ニューグランドのネオン、マリンタワーなどを見ながらベイブリッジをくぐりぬけ湾の外へ。遠くからしか見たことのないガントリークレーンの群れ、大型タンカーなど見どころでは船を停めてくれる。波も穏やかなこともあり、手すりにつかまりながら船首に出て夜景を鑑賞。船はそのままスピードをあげて次の見どころ・・・ああ、楽しかった!


いつも思うのだが、横浜は夜がいい。最近復活したというニューグランドのネオンもいい感じだし、とにかく絵になる夜景があちこちにある。大観覧車コスモクロック21はピンクリボンキャンペーン中でピンク一色になっていた。赤レンガ倉庫の夜景もやはりいいし。


個人的には一般受けするみなとみらいの夜景よりも工場夜景の方が好きだが、そちらも満喫できた一日だった。陸からでは見えない光景を見ることができ、小さな船ならではの小回りの良さ、船長のユーモラスな解説(!)、心地よい揺れ、など少人数クルーズの魅力も知ったような気がしている。


同じ船で行く「京浜運河コース」もぜひ行ってみたい。これからの季節は防寒装備をバッチリしていかないとね!


*残念無念の福島県知事選挙については、後日。

*これも残念な赤瀬川さんの訃報。これも後日。

| - | 11:44 | comments(2) | - |
22日は「猫に語らせる日」だったはずなのににゃ?・・・10月担当:ゴン
14-1026

みなさん、すっかりあきらしくなってきましたにゃ。おまちかねの、ゴンですにゃ。


すみごんわ、せんげつも「22にち」をわすれていて、まめこにもんくをいわれたのに、こんげつもわすれましたにゃ。「せんしゅうわ、ふぉとういーくだったから」と、オイラにもいいわけをしていますが、わすれていただけだと「どうさつりょく」にすぐれたオイラわおもっていますにゃ。


まめこやみかんのときわ、わすれてもいいけど、しょうらいをちかいあったオイラのときだけわわすれてほしくないですにゃ!


このところ、あさばんわ、すっかりさむくなりましたにゃ。オイラわやせていて「ひかしぼう」がすくないので、さむさわこたえますにゃ。みかんなんかわ、ほっきょくにいってもいきていけそうですにゃ。


まめこも、オイラより「ひかしぼう」がありそうですにゃ。でも、せんげつわがやのオッサンが「ほっかいどう」というところにいっていたあいだわ、ずっとオイラたちのみえるところにいたのに、このごろわ、どこかへやのかたすみやたかいところに「おこもり」していることがおおいですにゃ。まったく、いつまでたっても、ひねくれものですにゃ。


さいきん、オイラたちがきにいっている「ねこかん」がありますにゃ。「ちゃお」というなまえの「ねこかん」で、にんげんようのかんづめもつくっているかいしゃのせいひんらしいですにゃ。しゅるいがいろいろあって、かんのいろもいろいろありますにゃ。オイラわ、「ほたていり」と「かにかまいり」がとくにすきですにゃ。このかんづめをもらうと、みんなもくもくとたべますにゃ。オイラわ、たべてもたべてもふとらないので、おおめにもらえてうれしいですにゃ。


そうそう。オイラ、もうすぐ「たんじょうび」ですにゃ。11がつ1にちで、まん15さいになりますにゃ!にんげんなら、76さいらしいので、りっぱな「こうきこうれいしゃ」ですにゃ。でも、すみごんがいつも「ゴンくん、わかわかしい!おシリわしょうねんみたい!」といってくれるので、きもちわせいねんですにゃ。たまにだけど、みごとな「だいジャンプ」もやりますにゃ。ちゃくちにきをつけなくてはいけませんにゃ〜


ここなんねんか、すみごんもオッサンもオイラたちの「たんじょうび」をわすれていることがおおいので、ことしわ、わすれずにおいわいしてほしいとおもっていますにゃ。


これからどんどんさむくなってきますにゃ。オイラわ、もうなんどか「あんか」をあっためてもらいましたが、そとにいるなかまわ、これからきびしいくらしがつづきますにゃ。みんな、げんきでいてほしいにゃ!


らいげつわ、またふとったといわれているみかんのばんですにゃ。おたのしみににゃ!

| - | 08:04 | comments(2) | - |
PHOTO WEEK・・・サビを探して<7>
14-1025

個人的にかなりポイントが高いサビ物件。たしか、工場の片隅においてあった廃材を入れるコンテナのようなものだったような。こういう物件を見つけると思わずニヤニヤ・・・怪しいヤツになってしまう。

*明日は22日に予定していた猫に語らせる日にする予定(^^;)
| - | 08:30 | comments(0) | - |
PHOTO WEEK・・・サビを探して<6>
14-1024

「サビ」に「剥落」という要素が加わると、これぞ私好み!となる。次は「剥落シリーズ」にしようかな??
| - | 12:17 | comments(0) | - |
PHOTO WEEK・・・サビを探して<5>
14-1023

同じようなものがずらりと並んでいても、サビの表情はひとつとして同じものはない。
| - | 08:04 | comments(2) | - |
PHOTO WEEK・・・サビを探して<4>
14-1022

サビとしては、やや地味め? 楕円形の表札(看板にしては小さい)のフレームがサビサビ。それにしても店名とこのデザインがばっちり合っていてgood!
| - | 10:13 | comments(2) | - |
PHOTO WEEK・・・サビを探して<3>
14-1021

サビにもいろいろな表情がある。穏やかなサビ、悲しいサビ、激しいサビ・・・無造作なペイントとサビのコラボレーションは、どこかモダンアートを見るような印象を与えてくれる。
| - | 14:36 | comments(2) | - |
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