最近・・・というよりここ10年以上、そこいらの道路を走っている自動車を見てつくづく思うこと。「変なデザイン!」
私が若かったころに比べ機能面では格段に進歩したと思われるが、デザインの面から見るとむしろ退化しているのではないかと思われるほど、みっともないデザインの車が多い。稀に、「お!いいな!」と思う車があると、それはかなり古い車だったり外国車だったりする。一体何故なんだろう。
私は自動車の免許を持っていないし(もはや超少数派)運転をしたいとも思わないが、工業デザインとして自動車を見るのはけっこう好きだ。しかし、もうほとんど期待しなくなってきた。テレビCMを見れば、奇を衒っているだけに見えるものか生活感まるだしのものしか見当たらない。もちろん、自動車は生活の道具として使われることが多いわけなので当たり前のことだとも思う。が、そういう車ばかりになってしまうとおもしろくない。
最近乗り物としておもしろいと思うのは自転車である。今まで私にとって自転車は、実用を目的とした道具にすぎなかった。今でも前後に大きなカゴをつけた自転車は愛用している。が、なんだか実用というより移動手段としてのみ使うステキな自転車が欲しくなってきた。
中目黒などを歩いていると、ステキな自転車があちこちに停めてある。路地裏などの静かなところにひっそり停めてあるそのたたずまいがなかなかいい。以前ならステキだなと思うだけだったのだが、最近は欲しいと思うようになってきた。キケンだ!が、欲しいと思っているだけならまあいいか、といったところ。
自動二輪の免許を取り250CCのバイクを買った時、母親に「なんで何の役にも立たないものにそんなお金を使うの」と言われ、「役に立たないからいいの!」と答えた。実際のところ、買物など日常生活の役には立たないが、ツーリングなど移動の道具としては多いに役立つのだが。高速道路だって走れるし。
数年来自転車ブームらしく、数十万円はすると思われる高級自転車を見かけることも珍しくなくなった。私にはそんな高価なものは必要ないが、自分で納得できるデザインの自転車が欲しい。6段くらいのギアで、カゴなどいっさい付けず、身ひとつで走る!気持ちいいだろうなぁ。
写真は、先日谷中の雑貨店でみつけた手作り感満点(^^;)の自転車。フレームの色はメタリックグリーン。どこだか忘れてしまったが、発展途上にある国で作られたもので、精巧な作りとはお世辞にも言い難い。チューブのゆがみなんてもう笑ってしまいたくなるほどひどいものである。フレームなど金属部分は空き缶を使っているらしく、よく見るといろいろな文字が印刷されているのがわかる。模型ともいえないような安っぽい作りだが、この安っぽさがまたいいんですなぁ。