数年前、眩暈が心配になったので耳鼻科で診てもらったことがある。その時聴力検査もしたのだが、私は耳がとてもいいらしく「20代の聴力」と言われていい気分。小さな声でブツクサ言っても聞こえるんだから!などと威張っていた。
実際、メゾネット上階のリビングでテレビをつけていても、下階の玄関でガサッと音がするとそれが聞こえるし、同じく下階の猫トイレで猫がトイレの砂をゴソゴソさせていても聞こえる。目は悪く鼻の利きも人並みなのだから、耳がいいというのは嬉しいことだ・・・と思っていた。
が、考えてみると、あまり聞えすぎても時には困ることもある。聞かない方がいいことまで聞えて不愉快になったり音に苛立つことも多かったり。やはり普通のレベルが一番いいのだろう。
このところ、少し聴覚過敏気味で気分がモヤモヤすることが多くなっている。以前から食器と食器が当たるガシャッという音を聞くと耳に響いて動悸がすることもあったが、最近はそれに加えて子供たちのはしゃぐ声がダメなのだ。
私がいつもいる部屋は北斜面の高いところにあり、斜面の一番下には公園がある。公園にいる人は考えもしないのだろうが、地形のためか音がよく響くのだ。幼稚園くらいの子供たちよりも、もっと活発な小学生くらいの子供がグループになって遊びにきていて、にぎやかなことこの上ない。
子供は外遊びが一番!だと日ごろから思っているし、静かに蘇と遊びしている方が不自然だ。そんなことはわかっているのだが、頭でわかっていても耳が反応してしまう。冬の間はまだ遊ぶ子供たちも少なかったのだが、暖かくなってきたと同時にいきなり増え、春休みなど大変だった。日が長くなるに従って、夕方6時くらいまでは騒いでいるので窓を閉めて静かな音楽を流したりして対応している。
あと、どうしても気になってしまうのが、同じマンションのどこからか聞えてくるピアノの音。曲を演奏しているというより、教本に従って練習しているといった感じなのだが、それが1時間以上続く。昼間だしそれくらい文句を言う筋合いではないと思うのだが、どうにも気になって不愉快になる。その音はリビングにいると聞えるのだが、テレビやラジオをつけていてもその音だけが耳に響いて困ってしまう。
知人に脳脊髄減少症の闘病生活を長年している人がいるが、私などとは比べようもないくらい音に悩まされているようだ。学校に隣接するところに住んでいるらしく、運動会前後はたまらないとブログに書いていた。子供たちの声だけでなく、指導する教師の声、笛の音、徒競走の時に使うピストルの音などに悩まされ、運動会が終わるまで相当辛いらしい。
騒音問題はマンションで起きるクレームの中でも一番やっかいなものだと聞いたことがある。音の出所を特定するのが難しいことに加えて、不愉快に思う音は人により様々だからだろう。が、壁一つ隔てて何人もの人間が暮らしているのだから、生活音についてはできるだけ寛大である方が望ましいと思っている・・・のだけれど。
今日は一日中雨で公園は静かだ。時折車の音が聞える他は、鳥の鳴き声しか聞えない。シジュウカラとウグイスがよく鳴いている。夕方になってからはカラスだ。雨の日くらいしかこの静かさを味わえないので、ラジオも音楽もつけずに過ごした。
音については気にし始めるとさらに気になるものなので、できるだけ気持ちを他のものにそらしてやり過ごすしかないと思っている。とほほ。