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サクラソウ
11-0430

3.11東日本大震災から51日目


山野草ばかり育てていた頃が長かったが、何故かサクラソウの仲間には手を出さなかった。山野草の世界で「サクラソウ」というと主に日本桜草を指し、高山性のもの、湿地に生きるものなど植生は様々だ。


春の展示即売会などに行くと、様々に品種改良された日本桜草の花を見ることができる。雪割草などと同様日本桜草にもマニアが多いらしい。趣向を凝らした名前をつけられ、ずらりと並べられている苗をじっくり見ている中高年男性が多い(男性ファンの方が多いような気がする)。


日本桜草を見ると、いかにも可憐で華奢で日本人の美意識にぴったり合う花だと思う。一人娘のように、大切に育てたくなりそうだ。しかし、その可憐さに目を細めながらも、何故か私は手を出そうとは思わなかった。


その理由がなんとなく今年になってわかった。色である。薔薇を育てながら最近わかったことは、私は中間的なピンク色の花はあまり好まないのだ。ごく淡いピンクか紫や臙脂に近いピンクならいい。桜草の典型に見るピンクがなんとなく苦手なのであった。


この推測は洋種のサクラソウであるカウスリップを手に入れたことによりはっきりした。春を告げるこの黄色いサクラソウを私はいたく気に入ったのだ。咲季山草軒から送られてきた立派な苗は、どんどん花茎をあげてきてまだまだ楽しめそうである。見るたびにいいなぁ、庭にまとめて植えたら見ごたえがあるだろうなぁと思う。黄色ならいいのだった!


そうしているうちに、別の方から小さなカウスリップをいただいた。以前私がカウスリップがいいとブログに書いたことを覚えていてくださったのだ。小さければ小さいなりにとても可憐でこれがまたいい。昨年八重咲きのカウスリップを手に入れたものの冬に乾燥させ枯らしてしまったが、やはり私は一重の花が好きだ。


洋種のサクラソウといえば、いわゆる「プリムラ」の名前で販売されている。「プリムラ・ポリアンサ」「プリムラ・ジュリアン」「プリムラ・オブコニカ」「プリムラ・マラコイデス」・・・色も黄色、赤、ピンク、オレンジ、紫、と多様であるが、これは私の守備範囲外。花が大きすぎるし、多すぎる。


そういえば、亡父が洋種のプリムラ(たぶん、マラコイデス)をたくさん増やしていた。最初は苗で購入したのだと思うが、その種を蒔いてプランター5つくらいまで増やして外壁沿いに並べていた。花の時期に行くと、壁沿いにあのピンクの帯ができていたことがなつかしい。


「お父さん、こんなに増やしてどうするの」というと、「少し持っていくか?」と。好みではないので、「うーん、置き場所がないからいいや」と婉曲的に断ったが、少しくらいもらっておいてもよかったかなぁと他界して10年以上経ってから思う。

| - | 09:54 | comments(0) | - |
首にご注意!
11-0429
・・・何の機械かわからないが、首が丈夫そうで羨ましい・・・

3.11東日本大震災から50日目


このところ、首の調子が悪い。といっても、首そのものが痛いというわけではなく、首の不具合により身体の中の他の部位に不具合が生じている。


以前、右手が痺れるという症状に陥ったことがありレントゲンを撮った。その時は手根幹症候群だったので直接首とは関係なかったようだが、レントゲンの結果から頚椎に問題があることは知らされていた。


脊柱のうち、首の部分にある7つの背骨を頚椎というが、私の場合下の方のいくつかの椎間板が変形しているようなのだ。生活習慣や栄養の偏りなどによるもののようだが、やはりパソコンに向かって同じ姿勢でいることが多い仕事や編み物、縫い物などにより俯く時間が多かったことが大きな要因になっているのではないかと自分では思っている。


以前から時々左手がしびれるという経験はあったが、しばらく前にどうしても首に負担がかかることをやらねばならぬことになり、やむを得ずやった。その時は夢中だったので自分が首に弱点をかかえていることなど思い出さなかったのだが、翌日から明確な左手の痺れと眩暈を感じるようになり、心配だったので脳神経外科と整形外科のある医院に行き検査してもらった。


幸いなことに(!)、脳には以上はなかった。CTで撮った自分の脳を見たのははじめてだったが、すっきりきれいなものだった。が、やはり頚椎に異常があるという。そのため神経が刺激されて痺れや痛みを感じるようになるとのことだった。詳しいことは来月MRIを撮る予約を入れているのでその時まで待たねばならないだろう。


つい先日、左手の痺れだけだった症状が下半身にも及びようになってしまった。腰から腿、ふくらはぎに至るまでの鈍痛を感じるようになった。手にしろ足にしろ、きれいに左側のみである。変形した頚椎が刺激しているのが左半身の神経なのだろう。


こうなったら、生活環境を変えるほかない。無理だと思ってもしなくてはいけないこともあるが、長い目で見るとその無理が将来大きな負荷となって帰ってくるやもしれぬ。いろいろ面倒なことはあるが、とりあえずできるだけ身体に負担のない生活をする方がいいという結論に達した。


それにしても、自分の身体ながら軟弱で情けない。もっともっと逞しい身体が欲しい。それもこれも自業自得なのかもしれないが・・・

| - | 20:30 | comments(0) | - |
アメニモマケズ
11-0428
・・・釣り人の捨てられたと思しきエイ。乾き切った姿は未来的なオブジェに見える・・・

3.11東日本大震災から49日目


今週いっぱい“My Favorite Website”を続けようと思ったが、ちょっと一区切りつけることにする。薔薇や植物以外のサイトについてはいずれ機会があったら(やる気になったら?)ご紹介したいと思う。


大震災以来、全国各地で、様々なメディアで、「がんばろう」「つながろう」が叫ばれ、「上を向いてあるこう」が歌われ、「雨ニモ負ケズ」が引用されている。程度の差こをあれ、それらに対して違和感を感じてしまうのは、とどのつまり当事者でなければその辛さがわからないと思っているからだろうか。また、多くの声が向けられている人々以外にも、今回の震災・原発事故の影響を受けて辛い思いをしている人たちが大勢いるのではないかと思っているからだろうか。


そんな折、出かける準備をしがてらTVをつけたら、昼のワイド番組に南相馬市の桜井勝延市長への取材が放送されていた。


「TIME」が“世界で最も影響力のある100人”の1人として桜井氏を選んだこと(もう一人の日本人は南三陸町の菅野医師)を受けての取材だと思うが、市長の人柄や考え方のエッセンスが感じられるものだった。


桜井市長が「TIME」に選ばれたのは、YouTubeを使って全世界に南相馬市の窮状を訴えたこと(4/7)によるものだろう。大震災当初、外国メディアは記者会見から締め出されていると聞いているので、現場の責任者の言葉に対する反響は相当なものだったと思われる。


昨日の番組で見た市長は、淡々とした口調の中に強い意志を感じさせる人だった。印象的だったのは、「金で解決できないこともある」とした上で、南相馬で自然とともに暮らしてきた農業従事者たちの誇りを語っていたことである。


私もこのブログで書いたと思うが、農業・漁業など第一次産業といわれる仕事は自然を相手にする仕事であり、だからこそ、自然の優しさも厳しさも身にしみて感じながら営々と営まれてきたものだ。バイオ技術が次々と開発されたとしても、基本は自然だろう。


台風、冷害、干ばつ、時化・・・様々な辛苦を経験し、時には自然を恨み、時には感謝し、彼らは土地に、海に根ざして生きてきた。それらの人たちにとっての誇りとは、今まで続けてきた仕事である。その仕事を奪われ、農地や海が汚されて行くことは、彼らの誇りをズタズタにする。市長はそれを意志的な口調で話していた。彼らが誇りを取り戻せるようにしなければ、と。


もうひとつ、取材後記のような形で知ったのが、宮沢賢治の詩『雨ニモ負ケズ』の中で市長が一番好きな一節が「サムサノナツハ オロオロアルキ」だということだ。


オロオロ・・・未曾有の震災・事故に直面し、ほとんどの人はまずオロオロしただろう。そして、何かしなければと思っても、何から手を付けていいかわからず、ずっとオロオロしてきたのだろう。桜井市長もまたオロオロし、怒り、悲しみ・・・を今でも経験しているのだろうと思った。


『雨ニモ負ケズ』は旧仮名遣いで末尾に法華経の言葉が記された原文があるようだが、今日は流布されている方を引用しておく。今まで何気なく読んでいた言葉を丁寧に読み直してみると、「ホメラレモセズ クニモサレズ」に生きることの難しさが心に迫る。


雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシズカニワラッテイル
一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ蔭ノ
小サナ萱ブキノ小屋ニイテ
東ニ病気ノコドモアレバ
行ッテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ
行ッテソノ稲ノ束ヲ負イ
南ニ死ニソウナ人アレバ
行ッテコワガラナクテモイイトイイ
北ニケンカヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイイ
ヒデリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
ソウイウモノニ
ワタシハナリタイ


| - | 10:00 | comments(0) | - |
My Favorite Website<4> ROSASOLIS
11-0427
・・・sakiさんの庭に現れたフサフサ君。居心地がいいのだろう・・・

3.11東日本大震災から48日目


世の中にはステキな庭を持つ人がたくさん存在し、オープンガーデンも全国津々浦々で開かれているようだ。薔薇関係、ガーデニング関係のムック本などは、そんな庭の数々を紹介する記事で溢れ、それぞれの好みやポリシーに基づいた個性豊かな庭を見ることもできる。


私はというと、オープンガーデンに行ったことも行こうと思ったこともない。特に理由はなく、なんとなく。他所樣の庭を見るのは本棚を見るのと似ていて、持ち主の人となりや価値観がわかって面白いと思うのだが。


オープンガーデンではないが(開催されていたこともある)、山梨は上野原にあるsakiさんの

お庭は昨秋訪れてじっくり堪能させていただいた。『ROSASOLIS』は、庭づくりや庭を構成している薔薇、樹木、草花などの写真がメインのサイト。


内容も写真とシンクロしていることが多いが、時には植物の話題とは全く違うこともある。が、地に足をしっかりつけて生きてきた人が物事を考える過程の確かさとでもいおうか、きちんと「自分」というものを持っている人の言葉はこういうものなんだなぁと思うことが多く、毎回じっくりゆっくり読ませていただいている。


sakiさんの庭の魅力は昨年11月25日の記事でも書いたが、木々、薔薇、草が渾然一体となったところにある。もともと私は薔薇だけの庭よりも、薔薇が構成の一部にすぎない木々中心の庭が好きなので好みにあっているのだろう。時には上を見上げ、時には座り込んで足下の草を眺め、冷たく澄んだ空気を心地よく感じながらとても充実した時間を過させていただいた。


サイトからもその心地よさは充分感じられ、庭師さんと相談しながらも基本的にはsakiさんご自身が作り上げた(まだ過程だろうけれど)庭の魅力を楽しむことができる。これから変化しつつ成熟へと向かっていく庭・・・とても楽しみだ。


つい先日紹介したが、山野草の苗を扱う『咲季山草軒』も始められ、山野草の魅力もいろいろ紹介されている。一度しか利用していないが、届いた苗はどれもしっかりした苗で大満足だ。ほんの少し芽が出ていたイカリソウはぐんぐん成長して可憐な花をさかせたし、その他のものも順調に育っている。


sakiさんといえば、そのご縁でヴェロニカさんにお会いできたこともありがたいことだといつも思っている。ヴェロニカさんの手になる器も空きだが、よく知らないなりにとても魅力的な方だと思う。昨秋仕事場であり住まいでもある「大地窯」にもうかがったが、それがまたステキなところで・・・


昨年もいろいろな人たちに出会ったが、花鳥渓谷の木村さんとヴェロニカさんは私の中の何かを強く刺激する何かを持たれている方だと思った。それゆえ、今後も機会があればお会いしたいと思っていたが、木村さんは急逝されてしまった。ヴェロニカさんにはこれからもお元気で活動していただきたい、またお会いしたいと思っている。


●ROSASOLIS http://bacillussa.exblog.jp/

●咲季山草軒 http://sakisansou.ocnk.net/

●大地窯 http://space.geocities.jp/oochigama/


| - | 23:52 | comments(2) | - |
My Favorite Website<3> 優しい薔薇の咲く庭を作りたい
11-0426

3.11東日本大震災から47日目


私を含め薔薇好きは非常に多く、また「好きになり方」とでもいおうか、薔薇に対する思いも実に様々である。


育てる環境に負うところが大きいが、モダンローズの端正な姿を追求する人、宿根草とともにナチュラルな庭づくりをする人、ひとつの系統を集める人(たぶん男性に多い)、コンパクトな薔薇をベランダで楽しむ人、新品種に目がない人、ブランドもの(イングリッシュローズ、デルバールなど)の薔薇が好きな人・・・薔薇を育てはじめて5年ほどにしかならないが、薔薇との付きあい方は十人十色だとつくづく思う。


そんな中、「この人はとことん薔薇が好きなんだなぁ」と思える筆頭が、『優しい薔薇の咲く庭を作りたい』のtokiさんだ。お会いして薔薇の話をしていると、それを実感する。


薔薇栽培歴何年になられるのかは聞いたことがないが、1本1本の薔薇への凝視が半端ではない。誰かと一緒だととことん薔薇を楽しめないとおっしゃっていたが、それはよくわかる。自分だけの世界で思う存分薔薇を楽しみ、それぞれの個性に驚き、感動し、写真を撮る。tokiさんの薔薇との付きあい方はそんな感じだろうか。


ブログの文章を読まれればわかると思うが、薔薇に対した時の率直な喜び、疑問、反省、などが独言のように綴られ、まじまじと薔薇をみつめるtokiさんの姿が目に浮かぶ。この人は本当に薔薇が好きなんだなぁと思い、それほど夢中になれることを羨ましくも思う。


tokiさんは、見たい薔薇(あるいは薔薇園)のためならどこへでも出かけられている。北海道(上野ファームなど)、青森(花鳥渓谷)、福島(双葉バラ園)、新潟(名前失念)、山梨(河口湖オルゴールの森)、岐阜(花フェスタ記念公園)・・・たぶんまだ他にもありそうだが私が知っているだけでも、これだけのところをお一人で行っていらっしゃる。その行動力には目をみはるものがあり、ちょっと羨ましい。


また、いろいろ工夫したり実験したり作ったりするのがお好きで、ピンチを繰り返すことにより巨大に育つ薔薇をコンパクトに育て立派に花を咲かせられたり、庭に来る鳥たちのために巣箱を手作りされたりしている。薔薇だけでなく、鳥、動物、虫など命あるものへの優しい眼差しが私は好きだ。


tokiさんとえば、先月コメントを募集した件でご存知だと思うが、花鳥渓谷という楽園へ私をいざなってくださった恩人でもある。木村さんが亡くなったショックで一時は閉じることを決められていたようだが、花鳥渓谷での時間を写真に収めた「花鳥渓谷・風に揺れるバラの写真」も残していただけるようで、とても嬉しい。


●優しい薔薇の咲く庭を作りたい http://toki0706.blog94.fc2.com/

●花鳥渓谷・風に揺れるバラの写真 http://blog.goo.ne.jp/to0706

| - | 18:35 | comments(3) | - |
My Favorite Website<2> す薔薇しきGarden Life
11-0425
・・・昨秋、兄貴と一緒に歩いた花鳥渓谷。ノコンギクの群生が忘れられない・・・

3.11東日本大震災から46日目


『野の花ガーデン』とともに長らくお世話になっているのが、potato兄の『す薔薇しきGarden Life』だ。


北海道は旭川在住のpotatoさん、だいぶ後になってからわかったことだが私と同じ誕生日。何歳か先輩だが、去年始めてお会いした時の印象はとても若々しく気さくな方だった。で、勝手に敬愛をこめて「兄貴」と呼ばせていただいている。


「Garden Life」ということだが、メインは薔薇である。時折ゲラニウムや山野草の話題も出るが、やはり薔薇。そしてルゴサ系(日本が誇る原種のひとつハマナスの仲間)に関しては他のサイトを凌駕する情報量で、ルゴサについてわからない時は速攻でお邪魔する。数々のルゴサ系の薔薇を紹介する「あんたがたルゴサ♪」、その中にあるハマナスにまつわる様々な情報をまとめた「ルゴサな話」は読みごたえのあるコンテンツだ。


写真やカメラについての話題も豊富で、以前掲示板でカメラ談義、レンズ談義で盛り上がったのは今思い出しても楽しい思い出だ。レンズ3本で手いっぱいの私とは違い、未だレンズ地獄にはまっていらっしゃる様子で今後何に手を出されるのかちょっと楽しみにしている。


ブログ「野に草」では、薔薇のシーズンには薔薇中心、それ以外では北海道の風土を感じさせる写真とともに興味深い話が次々と登場。北海道への憧れを日々刺激されている。


サイトやコンテンツにつけられた名前からもわかるように、ユーモアのセンスもある方でネット上でも実際お会いしてもお話しているのが楽しい。ちょっと調子に乗って軽い口調で話しても、ゆったり受け止めてくださるような気がしているが、妹分として大目に見ていただけるとありがたい。


別館として設けられている「王子さま写真館」も必見だ。神秘のベールにつつまれた(!)王子さまが撮る北海道の写真は、広大な大地に育まれた木々、草花、野鳥や野生の動物などがメインで、自然の厳しさ、美しさ、愛らしさに触れることができる。王子さまもなかなかユーモラスなお方のようで(お会いしたことはない)、思わず「ぷぷぷ」と笑いながら拝見している。


potatoさんも画像掲示板を残してくださっているので、またいそいそと出かけようと思っているところだ。


●す薔薇しきGarden Life http://potato50.cool.ne.jp/index.htm


| - | 10:02 | comments(2) | - |
My Favorite Website<1> 野の花ガーデン
11-0424・・・新宿御苑ではじめて知った「ホソバオオアマナ」・・・

3.11東日本大震災から45日目

今日からしばらく、私が足繁く訪問しているサイトを紹介したいと思う。出会った時期はまちまちで毎日訪問するとは限らないが、私の中では定番的な位置づけにあるサイトを選んだ。基本的に実際にやりとりをしたことがある方が運営するところに限定した。一方的に読み逃げ(!)しているところはそのうちまた。


第一回目は薔薇好きならご存知の方も多いと思われる『野の花ガーデン』。徳島で薔薇とハーブを中心にナチュラルな庭づくりをされている、のんのんさんのサイトである。


まず私が敬愛する点は、その観察眼である。じっくり丹念に観察される方で、勉強させていただいている。薔薇の棘、新芽の色や様子、托葉、冬の葉の様子などの観察は見ていてとても楽しい。また、薔薇に関する様々なテーマに基づいて調べられたことをまとめたものは読みごたえがあり、様々な文献に当たって書かれた内容はちょっと素人離れの感がある。


薔薇の種をまいて育てる名人でもあり、種の蒔き方、発芽の様子をわかりやすく見せてくださっているだけでなく、実生で生まれた様々な薔薇を紹介してくださっており、薔薇という植物の不思議さ、奥の深さを感じさせていただいている。


毎日更新されている「ガーデン日記」ではお庭の様子が写真とともに紹介され、薔薇だけでなく様々な植物が登場して季節感たっぷり。明日は何が登場するかな?と毎度楽しみにしている。


画像を貼れる掲示板には何度もお世話になった。自分の薔薇を見ていただくだけでなく、わからない点などを写真付きで質問したり、情報交換したり。「教える」というスタンスではなく、「一緒に考える」というスタンスで返事をしてくださるので、ついつい調子に乗ってあれこれ質問している。最近、掲示板を閉じようかとお考えのようだったが、惜しむ声

があり続けてくださることになった。頼りにしているのでとても嬉しい。


最後に、私がささやかな応援をしている活動もされている。お近くの小学校の校庭に苗を植え、世話をされているのだ。「小学校を花でいっぱいに」をテーマに、子どもたちや先生方、父兄の方々の目を楽しませるもう一つの庭づくりである。


子どもは大人が思っている以上に周囲の様子をよく見ているので、のんのんさんが育てた花を胸に学校生活を送り、卒業していくのではないかと思う。


薔薇関係のサイトは星の数ほどあるが、単に品種を紹介しているだけのところが多いように思う。その点、多角的に薔薇の魅力を教えてくれる『野の花ガーデン』は貴重なサイトだ。これからもいろいろお世話になることだろう。


●野の花ガーデン http://wwwa.pikara.ne.jp/nonohanagarden/

| - | 09:42 | comments(0) | - |
寧ろその日が私のけふの日を歌ふ

11-0423

3.11東日本大震災から44日目


今朝ちょっと調べたいことがあって伊東静雄の詩集を開いたら、何故か心に飛び込んできた詩があった。


今まで何度も目を通した一篇だが、今日のように飛び込んでくることはなかった。何故なのかはわからない。ただ、あまりに鮮やかに飛び込んできたので、今日はこの詩を紹介するのみにしようと思う。


寧ろその日が私のけふの日を歌ふ


輝かしかつた短い日のことを

ひとびとは歌ふ

ひとびとの思い出の中で

それらの日は狡く

いい時と場所とをえらんだのだ

ただ一つの沼が世界ぢゅうにひろがり

ひとの目を囚へるいづれもの沼は

それでちつぽけですんだのだ

私はうたはない

短かつた輝かしい日のことを

寧ろその日が私のけふの日を歌ふ

| - | 09:08 | comments(0) | - |
御苑の桜
11-0422

3.11東日本大震災から43日目


去年、一昨年に比べだいぶ遅くなってしまったが、新宿御苑に行ってきた。サトザクラの見頃は4月中旬から下旬までで、まだまだ見頃の桜があった。


今年の目的は、未だ満開の姿を見たことがない「兼六園菊桜」「梅護寺数珠掛桜」、去年どうしても見つけることができなかった「御衣黄」(苑内に1本しかない)を見ること。それ以外にも好みの桜をいくつか見たいと思っていたが、入苑した時間が遅く1時間くらいしかなかったので急ぎ足になってしまった。


しかし、目的のほとんどは達することができた。「兼六園菊桜」は今がちょうど見頃で見事だった。原木はその名の通り金沢の兼六園にあったそうだが、すでに枯死しているとのこと。各地にあるらしいが東京では新宿御苑でしか見たことがない。


ひとつひとつの花は小さめなのだが、ポンポン咲きの菊のようなかたちが愛らしい。中心部が濃くアクセントになっている。つぼみのうちは濃いめのピンクだが、咲き始めると色は次第に淡くなっていく。


「梅護寺数珠掛桜」も似たような小さめ・菊咲きの花だが、どこか「兼六園・・・」とは雰囲気が違う。葉の出方が違うのかもしれない。この木も苑の奥に1本あるだけなので見つけにくい。


それ以外では、今まで気付かなかった「琴平」という白い桜が気に入った。花びらは少ないのだがふわりとした印象で清らかさがある。「駿河台匂(するがだいにおい)」は名前のとおり近づくといい香りがする。そう、あの桜餅のような香りだ。花は小さめの一重だが赤味を帯びた葉の色とあいまって野趣のあるいい姿だった。


白かごく淡いピンクの桜が好きで、去年見た「白雪「「白妙」をまた見たいと思っていたが、すでに咲き終わっており残念。山桜も盛りを過ぎていた。


花びらが少ない品種が好きだが、例外として「普賢象(ふげんぞう)」には心惹かれる。つぼみはピンクだがごく淡い色で咲き始め次第に白くなっていく。新葉は赤みがあり全体の雰囲気に優美さがある。葉が緑色で淡いピンクの「一葉」や「松月」も愛らしいが、品格という点では「普賢象」の方が上かな?


濃いめのピンクで花も大きく花付きもいい「関山」は、どうもやぼったい感じが否めない。しかし、幼いころ「ヤエザクラ」として親しんできたので懐かしさを感じる。


新宿御苑のいいところは、入園料が安いこと(200円)、広々としていて気持ちがいいこと、草木がのびのびと育っていること、だろうか。立ち入り禁止の場所も少なく、桜の木のそばまで行って思う存分花を観賞することができる。


飲酒禁止なので、大騒ぎする花見客もいない。のんびり気ままに花見するにはいい場所だと思う。花見というとソメイヨシノだが、多才なサトザクラを見上げながら春を堪能するのもまたいいものではないだろうか。


*御苑の桜の様子は、Walkin'にアップ

| - | 16:53 | comments(0) | - |
野草愛でし頃
11-0421

3.11東日本大震災から42日目


山野草について昨日の日記に書いたら、育て始めたころから手放したころのことまでが次々と思い出された。


もともと、幼いころから身近な植物に対する興味は持っていた。母親も植物が好きなので、

野山に出かけると様々な野草を見たり摘んだりしたものだ。ポケット図鑑を持ち歩き、帰ってから家にある図鑑で調べたりしたことも多く、草花の名前を知ることは日常的な楽しみのひとつだったと思う。


しかし当時は、自生しているところに行って見るだけで育てようとは考えもしなかった。母も自宅の小さな庭で育てるのは園芸品種の草花や低木だけ。一度北海道からオダマキの苗が送られてきたが、あっという間に枯らしてしまい「野草は難しい」と思ったのかもしれない。


自分で育てるようになったのは、結婚して家を出てからだ。きっかけは忘れてしまったが、マンション4階のベランダに小さな棚を作ったりプランターをフェンスにかけたりして育てた。山野草関連の本を読みあさり、展示会や即売会に足を運び、野草の数はどんどん増えていった。最初は単植で楽しんでいたのだが、「四季の盆栽」という本に出会ってからは「草物盆栽」の魅力にはまり、寄せ植えをすることが多かった。


ベランダは南向きで、市が管理する遊歩道に面していて日当たりは充分。遊歩道に植えられた桜がきれいに咲き、いながらにして花見ができた。今ではずいぶん周辺の環境も変わってしまったようだが、当時は大きな農家も数軒残っており、思い出すととてもなつかしい。


そのマンションに5年ほど住んだ後、仕事を再開する都合で引っ越すことになった。息子が活発になってきたので、迷惑をかけないよう1階の住戸を選んだ。ベランダはやはり南向きだったが、砂利敷きの駐車場に面していて味気なかったが、一番奥の住戸だけベランダから外に出られるようになっていた。防災上の設計だったのだろうが、私はそれにつけこんでベランダから降りたところにも低い棚を作り(コンクリートブロックに板を渡した程度)、野草の

鉢を並べた。


その頃から、やや大型の寄せ植えが多くなった。葦や風知草の根洗い、糸ススキにノコンギクなどを寄せたもの、ギボウシ・・・柳などの木と草を寄せたものなども好きで、好みは「花を観賞する」から「草たちの姿を鑑賞する」に向かい、いわゆる山野草の展示会に見るような作り方からは離れていった。


その時までに幾鉢を所有していたのだろう。忘れてしまったが50鉢はあったと思う。それぞれに愛着のあるものだったが、またしても引っ越しすることになりすべてを手放した。次の引っ越し先には、彼らが育つ場所がなかったのだ。


もちろん手放すのは淋しかったが、当時はそれどころではないという事情もあり気持ちが紛れていた。ベランダは妙に奥行きがあったが日当たりはあまり良好ではなく、小さな鉢をいくつか置いていたものの熱心ではなかった。


今の住まいは、野草を育てるにはいい環境だと思う。特に北東側のベランダは風通しもよく朝日が当たるので、暑さに弱いものもなんとか育つだろう。しかし、どういうわけか野草に戻る前に薔薇にはまりこんでしまった。


自分でも何故だかよくわからないが、地元の花屋で小さな白いミニバラを買ったのをきっかけに、ずんずんずんと。最初の一年は、はじめて育てる薔薇にうかれていたような状態で、イングリッシュローズや人気のあるオールドローズに夢中になった。さすがにハイブリッド・ティにはいかなかったが。


そのうち、心のどこかに「また野草に戻るのかもしれないな」という思いが芽生え、それと平行するように野趣のある薔薇へと目が向くようになった。そう、私は「野趣」があるものが好きなのだ。「野趣」というと逞しく猛々しいように思われがちだが、「野趣」の中にある「可憐さ」「繊細さ」とでもいおうか、それがとても好きなのだ。


しかし、やはり薔薇は場所を取る。そして、私が好む品種は基本的に地植えが適する。こらの薔薇を植える庭があればと、何度思ったことだろう。いつか、そんな環境が手に入れられたら、再び野草を思う存分育てたいと思う。

| - | 10:22 | comments(0) | - |
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