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日々の内側
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如月晦日
11-0228

2月は逃げる、というらしいが本当に終わるのが早い。毎年こんな塩梅だったのか記憶していないが、暖いかと思えば真冬に逆戻りの一ヶ月であった。今日は往く冬を惜しむかのように冷たい雨が一日中降っていたが、冷たさの中にひっそり春がひそんでいるのを感じる。木々の芽は着実にふくらみ、焦る私の気持ちと裏腹にまだ植え替えもしていないベランダの薔薇の芽もふくらんできた。


先週の金曜日のことだっただろうか。いつも聞いている「大沢悠里のゆうゆうワイド」が番組の内容を変更して放送した。リスナーが経験したちょっとHな話を特集する「お色気大賞」発表の予定だったが、ニュージーランドの地震を受けて自粛したらしい。


こういうことはなかなかできることではないだろう。予定されているものに費やした準備や費用、広告主の意見、などにより当日になって番組内容を変更するということは緊急性のある場合(あるいは確実に視聴率を稼げる特番)以外ではあり得ないことなのではないだろうか。特にテレビでは。


別の日、やはりラジオの番組で永六輔さんがふと、自らが抱えもつ疑問を口にした。永さんといえば、パーキンソン病を患い一時は話が聞き取れないほどだったし、その後タクシーに乗っていて事故に遭遇。年齢的にもあちこち不安があるだろうと思われる。しかしあえて自分の病気を笑ってしまおう、楽しんでしまおうというスタンスで病と付き合っているらしい。そんな永さんが、番組で楽しい会話が弾んでいる時、こうして笑っていていいのだろうかと不安になるという。


ゲストで出ていた北山修さんがそれを受けて、自分たちは今、心のどこかに鬱屈したものを抱えて生きざるを得ないのではないかと言っていた。少なくとも北山さんは、楽しいことがあっても単純に楽しめない、気持ちのどこかに重たいものがある、と。


本当にそう思う。「明るいニュースがないですねぇ」というコメンテイターの言葉を聞くまでもなく、私たちが笑っている間にも次々と戦争で死んでいく人間がいて、がれきの下で命の灯火が消えようとしている。しかし、悲惨なニュースが静かに伝えられた後、アナウンサーは「では次のニュースです」と言いながら芸能人の離婚騒ぎやケンカ騒ぎを伝える。そして、空しいほどに明るいCFが流れる。


ほどほどの常識と良識を保ちつつ生きていくには、嬉しいことに素直に喜びつつも心のどこかに暗い重みを抱えざるを得ないことへの覚悟がいるのかもしれない。メディアとの距離を置きながら、何が自分にとっての真実なのかという難問を考えつづけなくてはならないのかもしれない。この時代を生きていくには。

| - | 22:04 | comments(0) | - |
「息もできない」
11-0227

現在上映もしている「息もできない」をレンタルDVDで観た。いつだったか予告編を観て興味を覚えていたが、韓国映画に疎い(映画情報については全体的に疎いが特に)私としては、それほど期待感も持っていなかったのだが、これは見ごたえのある力作だと唸った。


一緒に借りてきて2日前に観た「アウトレイジ」は、日本の俳優陣では豪華といえるキャストをずらりと揃え、軽快なテンポで次から次へと殺し、殺されていく。暴力に満ちた映画ではあるのだが、どこか乾いてあっさりしているところがいかにも北野映画らしいと思った。


それに対して「息もできない」は、同じような暴力を描いてはいるが全く違う。借金取りをしているチンピラである主人公は取り立て先に限らず、部下や見知らぬ人にも暴力をふるう。しかしその暴力は、言葉で表現できない苛立ちの代わりであり、そこにニヒリズムはない。暴力を受けている方よりも、暴れている方の痛みを感じる。


描かれているのは家族への愛であり、憎しみである。幼いころから愛し方、愛され方を知らぬ主人公は、愛と表裏一体である憎しみのみを噴出させる。母親さえ知らぬ身にし、妹を刺し殺し、刑務所から帰ってきた父親をいやというほど殴るが、その父親が手首を切って自殺しようとした時、「死ぬな!」と呟きながら必死で病院に担ぎ込むのは、憎んでいる父親を愛しているからだろう。しかし、彼はその愛を認めない。認めたくない。


そんな粗暴な男も、横暴で少しボケが入った父親と不良の弟を持つ女子高校生と知りあったことをきかっけに少しずつ変りはじめる。自分の中にある愛を素直に認めようとしはじめる。だが皮肉なことに・・・


いい映画なので筋は説明しないでおくが、非常に複雑な人間心理を鮮やかに、濃密に描いた作品として注目に値すると思う。製作、脚本、監督、編集、そして主演をしているヤン・イクチュンはなんと1975年生まれだ。


いわゆる「韓流」には全く興味がないが、隣国の才能にはアンテナを向けておかないと、と思った一作だった。

| - | 14:30 | comments(0) | - |
チョコレート
11-0226

甘いものは苦手ではないが、さりとてチョコレートが特別好きというわけでもない。たまに買うが、たいていはスーパーの菓子売場のもので、とりたてて不満もない。


しかし、一年に一度いつもより高価なチョコレートを買う機会がある。そう、バレンタインデーだ。若い人たちのようなワクワク感はないが、選ぶのは楽しいし、ご相伴にあずかるのもまた嬉しい。


百貨店などではキチガイ沙汰ともいえるほどバレンタイン商戦に力を入れていて、1月中からチラシで紹介し、専用売場を展開している。地下にまで行かなくても、1階の一番目立つところに売場を設けるところも増えているようだ。


今年は、用事があって行った横浜の高島屋でゴンチャロフの猫チョコを買った。様々な猫の顔が楽しいが、これらの猫はみな名前が付けられており、キャラクターとして紹介されている。家人と息子にそれぞれ買ったが、家人がなかなか食べないのでほとんど私がいただいてしまっている。


味はさすがにスーパーのチョコとは違っておいしい。まったりと深い味をゆっくり楽しんでいると、どうもチョコレートには人を元気にさせる力・・・神経を活性化させる力のようなものがあるように思えてくる。


そういえば、「ショコラ」という映画のチョコレートがおいしそうだった。何処からともなく流れてきたヴィアンヌが作るチョコレートは、保守的で閉鎖的な村の人々の心を徐々に開いていく。何度か観た映画だが、観るたびにおいしいチョコレートを食べたいと思う。


今やチョコレートのブティックなどもある時代だ。気が向いたら、1粒数百円のチョコレートをほんの少し買ってきて、一人まったり楽しもうかな・・・うひひ。

| - | 21:03 | comments(3) | - |
こんなご時世に、儲かっていそうな商売
11-0225

先日近くの園芸店に行ったら、今月中で閉店の貼り紙が・・・見回してみると商品も少なくなっており店内は閑散としていた。あまり利用はしていなかったが、私が中学生のころからあった店だったので淋しく思った。


開店当初はプレハブのような簡単な建物内に、観葉植物が愛想なく並べてあった。しかし、テーブルの上にちょこんと乗るものから背丈を遥かに越える大型のものまで揃っていて、かつ値段が格段に安かった。屋外は季節の花苗売場になっており、とりたてて珍しいものはなかったが、やはり安くて掘り出し物もちらほらあったと記憶している。


建物が壊されてマンションが建っても、その1階部分を使って店は続けられており、切り花も扱うようになった。ちょうど実家に行く途中なので、仏壇用の花を何度か買ったことがある。切り花も安かったので重宝していたのに・・・


その園芸店に限らず、身近なところで閉店が相次いでいる。個人経営の飲食店が不動産チェーン店になったり、立ち呑みの居酒屋になったり変化が激しい。駅前の和菓子屋も店を閉じたし、玩具店も閉じると聞いた。


百貨店も厳しいようだ。数寄屋橋の西武が撤退したと思ったら、今度は八王子のそごうが閉店するという。派手に札びらを切っているのは、中国人だけなのではないかとさえ思ってしまう。


そんなご時世ではあるが、いつの世にも儲かっている商売はあると思う。不況で生活に苦しむ人、病気がちな人、高齢者など決して明るいとはいえない状況にある人が増えれば、そんな人々を対象にした商売というものがあるからだ。


たとえば、テレビでもラジオでもさかんにコマーシャルを流している弁護士事務所。ローンの過払いへの対応などを具体的に示し、「あなたの借金、減らせるかもしれません」「相談は無料です」などと繰り返されれば、藁をも掴む気持ちで出向く人もいることだろう。コマーシャルを流すにはそれなりに費用が必要であることを思えば、きっと儲かっているに違いないと推測(邪推?)する。


高齢者関係の商売も元気がいいのではないだろうか。近所を歩いていても、デイサービスをやっている会社のワゴン車をよく見かけるし、高齢者関係の施設らしき建物も多様な形態をとりながら増えているように思う。あまりに増加が目立つと、中にはあくどいことをしている業者もいるのではないかと疑い深い私はそれこそ邪推してしまうのだが・・・


健康食品関係はどうだろう。コマーシャルはうんざりするほどやっているが。「今ならもう1袋!」「限定○名樣に限り」を何度も繰り返しているところを見ると、いろいろなことを考えてしまう。一度買ってしまったら、執拗なほど食いつかれてしまいそうな気がしないでもない。


ほんの一部の儲けている人たちと、苦労しているその他大勢と。この構図は当分変りそうにないと思う今日このごろ。

| - | 23:57 | comments(0) | - |
大道あやさん
11-0224
・・・上野公園のカンザクラ。二分咲きといったところ・・・

21日の夕刊に、大道あやさん死去の記事が掲載されていた。亡くなったのは昨年9月だったようだが、訃報を見逃していた。


大道あやさんといえば、丸木位里さんの妹であり、スマさんの娘である。原爆美術館を訪れたのはいつだったか・・・もうだいぶ年月が経過してしまったが、誰もいない展示場で見た「原爆の図」と、スマさんが描いたなんとも雰囲気のある絵のことは、忘れたことはない。


今回の記事で、自分の不注意さ、いいかげんさを改めて認識した。というのも、私は丸木位里・俊夫妻は被爆していたと思っていたのだ。実際は、原爆投下後数日してから広島に入り、惨状を見て「原爆の図」を描いたのだった。


一方、あやさんは母親であるスマさんとともに当時広島に住んでおり、お二人は正真正銘の被爆者である。そして、兄夫婦が描いた「原爆の図」を見て、「原爆はあんなもんじゃない」と嫌悪感を露にしたという。実際に見ていないから描けたのだ、とも。


被爆に続き、あやさんは3度の悲劇を体験する。1956年、位里・俊夫妻が海外に出かけている最中の留守宅で、スマさんが出入していた若い画家に殺害される。この事実も今回はじめて知ったことで、本当に驚いた。


たしか美術館関係の資料には死因は書かれていなかったと思う。検索してみると、以下の事実が判明した。おそらく新聞の記事だと思う。


<東京・練馬>「80の手習い」女流画家殺される


昭和31年11月14日午後5時、練馬区谷原町2丁目の丸木位里の家の階下の風呂場で、位里の母のスマ(84)が服を着たまま湯船にうつぶせになって死んでいるのを同居の位里の東京芸大音楽学部声楽科1年の姪(20)が発見した。

スマは居間で鉈で頭を滅多打ちにされて殺された後、風呂場に運ばれたものと思われた。スマは広島県から上京して、5月から中共やソ連を旅行している丸木位里、赤松俊子夫妻の留守番として練馬に来ていたところだった。

スマは俊子に「80の手習い」で絵を薦められ、1年半で覚えて昭和26年秋の院展で入選、昭和29年には画集も出版していた。 

  

昭和31年11月16日、無職の香川睦久(28)が11月14日午前11時30分にスマの部屋に上がりこんでいた事がわかり、さらに湯のみ茶碗から指紋が出た事からスマ殺しの犯人として指名手配された。香川は10月29日に東京へ行くと言って神奈川県の秦野の家を出たっきりだった。香川は昭和30年、秦野で位里が原爆の絵の展示会をした際に手伝って知り合いになり、「進歩的な真面目な絵描きになりたい」などと話して丸木家に出入りしていた。

時には家に泊まり、スマから小遣いを貰う事もあったという。昭和31年11月10日にも500円を貰っていたが、スマの孫娘を追いかけまわしてトラブルにもなっていた。11月8日にはスマの院展に入選したばかりの作品「池の友」「鯉の絵」を盗み、1万円で11月11日に長野県松本市の知人に売り払っており、窃盗目的の殺人であった。香川は過去に寸借詐欺や窃盗もしており、昭和29年6月に刑務所を出所してしばらくして位里と知り合ったのである。 

  

昭和31年11月16日午前11時30分、香川は神奈川県横須賀市長者ヶ崎577の県道から5m下の岩に頭を打って自殺をしているのを発見された。12月23日午前4時30分、位里はオランダ機で羽田に到着した。アムステルダムで事件を知ったという。妻の俊子はベルギーに残っていた。


次にあやさんは長男の事故に遭遇する。1967年のことだ。あやさん一家は広島で花火工場を営んでいたいが、爆発事故が起こったのだ。長男はその後障害を負う。そしてその翌年、再び爆発事故で夫を失う。なんという悲劇の連続だろう。


それまで、あやさんは絵を描いたことはなかったようだ。しかし、失意を慰めた親友の勧めにより描きはじめ、その絵は絵本などでよく知られている。「ねこのごんごん」は、うちにもあるかもしれない。そして、「兄さんたちは見ていないから描ける」と言い、それまで描こうとしなかった原爆の様子を2000年、91歳で描いた。


丸木美術館では、今年9月に丸木伊里・俊・スマ、そして大道あやの回顧展を予定しているそうだ。これはぜひ見にいかなければと思っている。


| - | 20:42 | comments(2) | - |
GONZO
11-0223

ラジオで紹介されていた映画「GONZO〜ならず者ジャーナリスト、ハンター・S・トンプソンのすべて」を観に行ってきた。こういう、どちらかというとマイナーな映画はすぐに上映終了になってしまいそうな気がしたので早めに・・・(19日上映開始)。


「GONZO」とは、「風変わりな 極端に主観的な」といった意味らしいが、ここではジャーナリストとしてのトンプソンのスタイルを差す。対象の中にどっぷりと入り込み、独自の主観的な視点で総てを一刀両断するスタイルだ。


ヘルス・エンジェルスに1年間入り込み、ニクソンVSマクガバンの大統領選に関わり、時代

の寵児としてもてはやされた揚げ句、取材する者は取材される者になってしまい、切れ味を失い、ついに拳銃自殺した男、トンプソン。


映画はトンプソンをとりまく人々へのインタビューと過去のフィルムによって構成され、「ならず者」トンプソンの破滅的な生き方に迫る。


浴びるほどドラッグを使用し、タイプライターやファクスを銃で打ち抜く姿を見ると、これぞ正真正銘の「ならず者」だと思わせる迫力がある。しかしそれは、あくまでも彼の「一面」であり、今なお彼をリスペクトする人は存在するようだ。俳優のジョニー・デップもその一人で、生前から交流し、作品の主人公を演じたいと思い、この映画のナレーション

をも担当している。


こういう人は、アメリカという国ならではの人・・・アメリカという国でなければ出てこない人なのではないかというのがまず思ったことだ。エキセントリックな人間には多いに興味があるので、映画そのものは面白かったが、はて自分の近くにこういう人がいたら・・・まかり間違って関わってしまったら・・・楽しいこともあるだろうが、大変だろうなぁと思う。


もしあの時代に自分がアメリカにいて、彼に会う機会があったとしたら会いたいか・・・

自問してみると、どこかしり込みしてしまう自分がいる。所詮私は凡人なのだ。


Walkin'、更新。昨日の動物園をば・・・

| - | 18:26 | comments(0) | - |
久しぶりに、動物園へ・・・
11-0222

パンダが公開されたら大変なことになる!!と思い、急遽上野動物園に行ってきた。冬の閑散とした動物園が好きなのだが、もはや真冬を通り越して早春の気配が漂っていたのがいいのやらよくないのやら。


今回は、現在行われている「河馬博覧会」というものがどういうものなのかを見たいと思ったこと、またこれまであまり注目していなかったカバをじっくり見てみたかったことが主な目的。久しぶりに動物の写真を撮ってみたかったこともある(ただし、檻ごしに撮るのは難しいし不本意なのだが)。一人で行くつもりだったのだが、今朝ふと思い立って息子を誘ってみたら存外簡単に行くと言ったので、久々のランデブー?(死語?)と相成った。


風は少々冷たかったが天気がよく、園内は保育園や幼稚園の子どもたちがゾロゾロ。家族連れ、カップルなどもけっこういて「閑散」とはほど遠かったが、気になるほどの混雑ではなくゆっくり見て歩くことができた。忘れていたが、以前から見たいと思っていたハシビロコウも見ることができて満足、満足。


で、懸案の「河馬博覧会」は、「博覧会」と呼べるのか!?と思うほど小規模ではあったが、歴代のカバの紹介やカバをモデルにしたオブジェやフィギュアなどが展示されていて、それなりにおもしろかった。


実物のカバはのんびり昼寝中だったが、あらためてそのボリューム感に驚き、なんともユーモラスな外見に気持ちが和んだ。カバのすぐ隣りにコビトカバがいて、コビトながらなかなかダイナミックなあくび姿を見せてくれた。


調べてみると、野生のカバはけっこうどう猛な面も持っているらしい。縄張り意識が強く、自分の縄張りに侵入した者に対しては強烈な攻撃をするという。ワニを食いちぎって真っ二つにしてしまったという例もあるそうで、カバくん、なかなかどうして強いのである。


そもそも私は、ただおとなしくて穏やかな動物よりも、どこかどう猛なところがある動物の方が好きなので、カバくんを見直し、以前よりずっと好きになった。野に生きる者は、残酷なくらいどう猛になるのが当然なのだ。カバくんが、単なる漫画チックな動物ではなくて本当によかった。


動物園に行くと、いつも複雑な気分になる。動物園というものがなければ、私たちは確かに実際に見ることができない動物をたくさん見ることができるが、「見せ物」になっている動物たちは果たして幸せなのだろうか・・・とか、彼らの故郷は今現在どのような状態になっているのだろう、決して彼らの仲間たちが幸せに暮らせる環境ではないのではないか・・・とか、いろいろなことを考えてしまうからだ。


今日見たライオンのオスは、どこか淋しそうな顔をして横たわっていた。メスはそんな気配を見せず、気持ち良さそうに日向で寝ていたが、オスは横になりながら視線を宙に浮かせるような表情でじっとしていた。「ライオンさん!ライオンさん!」という甲高い子どもたちの声を彼はどのような思いで聞いているのだろう。そんなことを考えても、わかるはずはないのだが。


しかし、今日は息子と一緒だったので、一人の時よりも単純に動物園を楽しめたような気もする。モモイロペリカンの餌やりも見ることができたし、「マヌルネコ」という飼い猫くらいの大きさの動物を知ることもできた。毎年なんとなくいいことがない2月(でも好きな2月)ではあるが、今日はまずまずいい一日だったと思う。


*いい日だった記念に、動物園の売店でカバのフィギュアをゲット。

*しかし、トラはかっこいいなぁ、いつ見ても!

*次は井の頭動物園や野毛山に行ってみるかな。

| - | 21:53 | comments(3) | - |
横たわる花
11-0221

花を買わなくなったと書いたばかりだが、ムスカリを手に入れてからおよそ1週間後にまた花を買った。


今度はヒヤシンスである。前回見た魅惑的なワインレッドのヒヤシンスはなかったが、くすんだピンクの、大人っぽくていい色のものを見つけたからだ。


花を入れる器として私が持っているのは、ほとんどが花器として作られたものではなくテーブルウエアとして作られたものだ。そして高さがあまりないものが多い。ボウルのような形のものと少し深めの皿のようなものばかりである。


そんな状態なので、ヒヤシンスはちょっと活けにくい。少々迷った末、思い切って花を横たえることにした。使ったのはいつ手に入れたかも忘れてしまった薄墨色のボウル。当時売り出し中の作家のものだと思うが、失礼ながらお名前さえ忘れてしまった。自然にゆがんだ形やムラのある色の出方が好きで時々使う。


剣山は使わないので、花止めとして石や備長炭を使う。今回も器の中に適当に炭を入れ、ヒヤシンスを3本横たえてみた。


花を活けるというのは、非常に集中力を必要とする。そして、活け終わった直後が最も観賞価値があり、その後はどんどん衰えていくばかりである。半分死んでいるようなものをしばし生き延びさせるわけだから、当然といえば当然だが。


横たえたヒヤシンスを見て、この花の新しい魅力を知ったような気がした。普通なら、土の中にある球根と根がしっかり地上部を支え、しっかり立っているはずのものが、静かに横たわっている・・・


普通に立てて活けた場合気になる茎の太さが目立たず、どこか頼りなげでありながらしどけなく、官能的でさえある。ましてや、あの強い香りの中では。


北向きの散らかりがちな部屋が、ほんの数日間ではあるがひそやかな神秘を帯び、去り行く冬を惜しむ私を慰めている。

| - | 18:47 | comments(0) | - |
“あみねこ”を編んでみる
11-0220

手芸関係の本数冊をあれこれ見ていたら、「あみねこのいる生活」という本が目に付いた。数年前、作る気になったら作ろうかなぁ程度の気持ちで買った本だが、ざっと見ただけでそのまま放置。あることさえ忘れていた本だ。


もともと、ぬいぐるみやあみぐるみを作ろうと思うことがないのに、何故この本を買ったのだろう。おそらくテーマが「猫」で、ちょうど流行り始めた脱力系の表情がかわいいと思ったからに違いない。


本を見ていたら、ふと1体くらい作ってみるか!という気になった。普段はマフラーだのバッグだの実用品しか作っていないのだが、気分転換におもしろいかもしれないと思ったのだ。顔、手足、尾にはモヘアを、ボディには風合いと色が気に入っているホビーラホビーレの「スリープライピコ」(濃いピンク、オレンジ、白の3本を甘撚りにした糸)を使用。


あみぐるみでも、やはり好きな糸を使った方が愛着が持てるというものだ。黄色いボタンをつけ、濃いピンクでマフラーを編み、カラフルなピンポンをつけてみた。


人形は顔の表情が命で、目の大きさ、位置などで表情ががらりと変わる。当初は目を黒いボタンにして「ぱっちり目」にしようと思っていたのだが、やはり脱力加減がほしくて毛糸で一文字にステッチし、女の子らしく小さな睫毛をつけた。


昨日作り始めたのだが、中に詰める綿やペレット(小さなビーズ状のもの。重りになる)がなかったので、夕方近所の手芸店でゲットし、今日仕上げた。


本では鼻をフェルトで作っているが、ウールのポンポンがあったのでそれを使ってみた。つくづく私は教科書どおりにしたくないらしい。


仕上がってまじまじと見てみると、なかなかかわいいではないか!そのうちスカートでも作ってあげようかな?


*カラーの写真は、こちらに。

*観たい映画が数本。あと、動物園にも行きたい。

*上野の動物園では、「河馬博覧会」が開催されている。見たい!

*が、明日パンダが来園するんだよな。タイミング悪いなぁ。

| - | 14:33 | comments(4) | - |
PHOTO WEEK・・・真冬の日常<7>
11-0219

北風に曝されて斜めになったり倒れたり。自転車も大変だー
| - | 06:59 | comments(0) | - |
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