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日々の内側
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偶然
10-0331

夜7時過ぎ、外出先からクタクタになって帰宅し夕刊を広げると「浅沼事件50年 検証と美化」という見出しが目に飛び込んできた。なんとタイムリーな!と一瞬思った。


というのは、しばらく前なじみの店に居合わせた客とこの事件の話になり(事件というより犯人の話)、事件をテーマとしたノンフィクション「テロルの決算」(沢木耕太郎著)を急に読み直したくなったということがあったからだ。


さっそく本棚を探ってみたが、いくら探してもない。単行本で持っていたはずなのに・・・今まで何度か読み直しているので処分してしまったのか・・・仕方ないので文庫本を取り寄せて今読んでいるところなのだ。


事件について知らない方は検索していただければすぐに出て来るので、ここでは書かない。が、新聞記事にもあったように、この事件は「右からも左からも過度にシンボライズされた」事件だという考え方には共感を覚える。


壇上の浅沼稲次郎を刺殺した犯人がまだ17歳であったこと。自衛官を父に持つこの少年は、学校を中退してまで日本愛国塔に入党したこと。事件の一ヶ月前に脱党し、逮捕後鑑別所内で自死したこと。すべてがセンセーショナルであり、誰にとっても忘れ難い出来事だったと思う。


昨年11月に、犯人(称賛する人々にとっては「烈士」)の没後50年を記念する五十回忌が青山で行われたという。また、ネット上で彼の行為を称賛し、最も尊敬すると宣言する人たちもいるという。「過度にシンボライズされた」所以だろうか。


この事件やその後の動向について思うことがないわけではないが、ここでは記さない。興味を覚えた方は調べるなり本を読むなりしていただければと思う。


もしかしたら、こうした最近の動きを件の客が新聞記事になる前にどこかで見かけ、それでその話になったのかもしれない。その可能性は大きい。ということは、なんたる偶然!と思ったのは思い違いで、再読しているのも偶然ではないのかもしれないと今は思っている。

| - | 20:43 | comments(0) | - |
芽吹きの季節
10-0330

近所のモッコウバラはすでにつぼみをたくさんつけ、枝によっては咲き始めているものもある。条件さえよければ、暖冬傾向にある昨今、例年より早く咲くのは桜だけではないようだ。


わが家では、今月に入って徐々に芽が動き始めたが蕾はまだ見ていない。四季咲き性の強い薔薇は、庭植えなどにすると特に年中咲いているが、うちの四季咲きは枝を切り詰めてしまったので花はこれからだ。


12月に咲いたアイスバーグの花の美しさには目を見張るものがあった。寒さの中、やや紅を帯びてふっくらと咲いていた。初心者向きの人気品種でどこでも見かけるような気がするが、多くの人に愛されるにはそれなりに理由があるんだなぁと改めて思った次第。


その他四季咲きのものはいくつかるが、うちの薔薇はほとんどが一気咲きである。原種とそのハイブリッドが多いので、花に出会うのは一年に一回だけ。が、実をつけるものが多いので秋の楽しみもある。


薔薇というと花を観賞する植物というイメージが強いが、私は花と同様、いやそれ以上に葉を観賞するので、新芽が吹き始め、若い葉が展開しはじめる今ごろが私にとって一番ワクワクする、楽しい時期だ。花が全く咲かないのは淋しいが、葉さえきれいに保てればそれはそれで満足するような気がする。


このところ冬のような天気が続いているが、少しずつ薔薇の葉が増えてきた。大好きなスピノシッシマ系の薔薇の小さな葉がこれからどんどん出て来ると思うと、じっとしていられないようなワクワク感を感じる。


ロサ・スピノシッシマ、ロサ・スピノシッシマ・アルタイカ、ロサ・スピノシッシマ・ダブルホワイト、ダブルピンク、レッドネリー、ロサ・ユゴニス、ロサ・プリムラ、スタンウェル・パーペチュアル、フォークランド、カール・フォールスター。ハイブリッドを含めて11種のスピノシッシマたちが元気に育ちますように・・・

| - | 19:51 | comments(0) | - |
西田佐知子にはじまって
10-0329
・・・近所のモッコウバラ。うちのはまだまだ・・・

昨日の夜、なにがきっかけだったかは忘れてしまったのだが、「アイ・ジョージっていたよね」という話になって動画検索。「硝子のジョニー」をなつかしく聴きながら、「この歌、歌詞の意味不明!」なんて勝手気ままなことを言っていた。


ご存知のように、YouTubeは主映像の右に関連した動画の候補がいくつか出て来る。時には、最初何を見たくてここに来たのか忘れてしまうほど次から次へと見てしまうことがあって、便利な世の中を堪能しているんだか、不気味なツボにはまってしまったのか、どちらなんだろうと思うこともある。


昨日は、アイ・ジョージだけで終わったのだが、今日再度見てみたら、いきなり西田佐知子に飛び、いしだあゆみに行き、中村晃子を見て、なんと山内賢と和泉雅子が歌う「二人の銀座」を聴いて(見て)しまい、欧陽菲菲の熱唱にうなり、ちあきなおみの「黄昏のビギン」に落ち着くという古き良き昭和の歌謡遍歴をしてしまった。


それにしても、西田佐知子という人は独特の雰囲気があったと思う。「アカシアの雨がやむとき」も好きだし、「ウナ・セラ・ディ東京」も双子のより私は好きだ。「けだるい」「アンニュイ」などの言葉とともに評される彼女の歌は、気持ちを込めて歌っているが淡々とした不思議な味わいがある。


「アカシア」は多くのミュージシャンにカバーされていると思うが(フリージャズの阿部薫もそのひとり)、オリジナルはやはりいいなぁと改めて思った。CDを持っているはずなので、近いうちにもう一度聴いてみようかな。


●今日の遍歴

涙がかわくまで」→「ウナ・セラ・ディ東京」→「アカシアの雨がやむとき」→「ブルーライトヨコハマ」→「あなたならどうする」→「雨がやんだら」→「雨の御堂筋」→「ラヴ・イズ・オーバー」→「虹色の湖」→「いいじゃないの幸せならば」→「二人の銀座」→「黄昏のビギン

| - | 19:08 | comments(2) | - |
姥桜
10-0328

桜の開花宣言が出たのはいいが、以来寒い日が続いている。うちの辺りのソメイヨシノは三分咲きから五分咲きに咲き進もうとしている途中で一休みしているようだ。昨日は近くの公園で恒例の「さくら祭り」なるものがあり、朝から賑やかな音が聞こえていた。


今日も雨が降りそうな天気で気温も低かった。迷ったが、雨が続くと機会を逸すると思い、午後から近所の桜を求めて少し歩いてみた。公園の広場は寒さをものともせず花見客で賑わっていたので、そこを迂回することににし、ソメイヨシノを見た後は公園の裏を下って農家の枝垂れ桜を見て帰ることにした。


曇りがちの空を背景に桜の写真を撮るのはなかなか難しい。露出をかなり上げないと花が黒っぽくなってしまう。ピーカンでも色が飛ぶので困るが、儚げな花だけに思うような光をとらえるのに苦労する。


いつも同じような写真になってしまうなぁ、と思い、公園を出ようと決めて歩いていると、目の前にソメイヨシノの一枝が現れた。頭上数十センチといったところだろうか。咲き進んだ花、咲き始めたばかりの花、これから咲こうとしている花、そして蕾・・・それらが絶妙な配列で並んでいた。そして、背景、光ともに私が求めていたものだった。夢中で何枚か写真を撮り、改めて木の全体を見る。


その木は、もしかしたら公園にあるソメイヨシノの中で最も古い木かもしれない。多くの人に愛でられる広場の木々よりもずっと古いように見えた。ただ、以前にも書いたような気がするが、幹の途中からバッサリと折れたような奇妙な格好をしており、決して美しい樹型ではない。


公園のメインストリートから外れたところにひっそりと生き延びている木である。すぐ隣に大きな棕櫚の木があり、天狗の団扇のような大振りの葉が桜の木に寄りかかるように何枚も重なり、お互いに励ましあっているように見えなくもない。


太くごつごつした幹からは、小さなひこばえのような枝が出て花をつけている。木肌は荒れて厳しく、頑固な老人を思わせる。桜だから老女だろうか。不屈の精神を持った老女。


去年はあまりにひどい有り様だったので、先行きを心配したのだった。今年は去年よりも花の数が多いように思ったが、最後に一花咲かせようとがんばっているのでなければいいと思う。誰も振り向かない姥桜が、たぶん今年見る桜の中で最も美しい花を私に見せてくれたことを忘れずにいたい。


私が写真を撮っていると、老夫婦が背後を通り過ぎていった。その時、妻が「立派だったのよ、この桜」と夫に言った。やっぱりかつては見事な木だったのだ、覚えている人がいてよかった、などと思いながらシャッターを押し続けた。


ソメイヨシノは桜の中でも寿命が短いという。公園では、昨年あたりから若木を盛んに植えている。花見の名所としての面目を保ちたいのだろう。が、古びても淡々と花を咲かせている木があることを管理者たちは知っているのだろうか。次代への視線だけでなく、老いゆくものへの温かい視線がもっと欲しいと思うのは、自分が人生の後半を頼りない足取りで歩いているからだろうか。

| - | 18:37 | comments(0) | - |
PHOTO WEEK 7・・・花々〜しろつばき
10-0327

春の花が一斉に咲き始めると、なんとなく見過ごされがちな椿の花。寒いころからずっと咲き続けているので、目が馴れてしまうのだろうか。

大輪八重の椿の花にはちょっと圧倒されてしまうが、白い楚々とした雰囲気の花に出会うと嬉しい。ころんとした蕾もまだまだたくさんあって、これからも咲き続ける。
| - | 13:15 | comments(0) | - |
PHOTO WEEK 6・・・花々〜なのはな
10-0326

息子も通っていたことがある近所の保育園で毎年菜の花が咲く。フェンス沿いに植えられているので、陽を求めてフェンスから顔を出す姿がなんとも愛らしい。

この黄色は、無邪気でひたすら明るい。

菜の花や食事つましき婚約後  福永耕二
| - | 07:45 | comments(0) | - |
PHOTO WEEK 5・・・花々〜まめのはな
10-0325

花屋にはスイートピーが、畑や菜園にはエンドウ豆の花が咲く春。

スイートピーの、ひらひらと軽快だが人工的な色はどうも好きになれない。おしゃれにしか興味がない女の子みたい。

その点、「野菜」として育てられている豆の花はやわらかな葉、茎、蔓をともなって自然な感じ。ひらひらせず、端正な横顔を見せそっと咲いている。


| - | 17:52 | comments(0) | - |
PHOTO WEEK 4・・・花々〜ゆすらうめ
10-0324

梅桃、山桜桃梅、とも書く。バラ科サクラ属の落葉低木。

この時季になると、これでもかというほど多くの花をつけるが、花が小さめなのであまりうるさい感じはしない。赤く艶やかな実はいかにもおいしそうだ。

食べたことはなかったのだが、息子が小さいころ近所でこの実を見つけて食べたと言ってきた。「おいしいよ!」というので、一緒に食べてみると予想していたより甘く、おいしかった。

俗に「ユスラゴ」ともいうらしい。カタカナよりもひらがなで「ゆすらご」と記した方がよくお似合いであるように思う。


| - | 08:26 | comments(0) | - |
PHOTO WEEK 3・・・花々〜すいせん
10-0323

いろいろな園芸種があるが、昔からあるこんな品種に心惹かれる。一輪で咲いているのもいいが、このように並んで思い思いにおしゃべりしているような姿も愛らしい。

よく知られていることだが、学名「Narcissus」はギリシア神話に出て来る美少年の名前からのもの。水に映った自分の姿に恋をしたものの、相手が応えてくれないので焦れ死にしたという話だが、うつむく姿からそのような自惚れはあまり感じない。

落語に「竹の水仙」という演目があり、左甚五郎が作った精妙な竹製の水仙が出て来る。水を吸わせると花が開くという仕掛けらしい。実際に可能なのかどうかはわからないが、落語を聞いているとぜひ見てみたいと思ってしまう。
| - | 13:50 | comments(2) | - |
PHOTO WEEK 2・・・花々〜ゆきやなぎ
10-0322

その名のごとく、雪のように咲き、雪のように散る。花のあとの新緑も、秋の紅葉も趣があって好きな低木である。

“やなぎ”とは、なよやかな枝ぶりをたとえての名前だろうが、本家本元の柳も好きな木のひとつ。やわらかい葉や「雪折れなし」と言われるしなやかな姿がなんともいい。
| - | 15:26 | comments(0) | - |
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