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日々の内側
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“まこきち”のこと。
10-0228

生後半年ほどの猫が、先週ひっそりと死んだ。通称“まこ”あるいは“まこきち”。


駅に向かう途中の、焼鳥屋とマンションの間の路地を入ったところで、親子3匹仲良く暮らしていた。顔はあまり似ていないのだが、毛色がブログで大人気になった「不思議顔の猫」まこちゃんに似ていたので、私と家人はそのように呼んでいた。オスなので、私は“まこきち”と呼んでいたのだが、とにかく人懐こく愛嬌たっぷりのかわいい猫だった。


昼間会うことはあまりなかったが、暗くなってから路地に入ると、母猫、一緒に生まれたとおぼしきメス猫と一緒に出て来ることが多かった。メス2匹が用心深いのに対して、“まこきち”は野良なのにそれでいいのか?と思えるくらいフレンドリーで、近寄ってきたと思うと目の前でごろんと横になったりすり寄って来たり。


両耳、背中のぶち、尻尾以外は白く、目鼻立ちもはっきりしていてファンも多かったのではないかと思われる。若い女性が撫でていたこともあった。


数週間前まで、“まこきち”は元気だった。そろそろ親離れし、オス猫なのでメスを求めてどこかに流れていってしまうね、淋しくなるけど、などと家人と話していたものだ。そのかわさに、ほんの一瞬ではあるが家に迎え入れたいと思ったこともある。が、わが家は3匹で手いっぱいだし、末っ子(まめこ)はとても臆病で排他的なので難しい。何にもまして、“まこきち”

ファミリーが仲良く暮らしている様子を見れば、それが一番いいことのように思えた。


先週の水曜日、都内に用事があって出かけた時のこと。いつも“まこきち”がいる路地から少し離れた小さなお稲荷さんの日だまりにみなれた後ろ姿を発見した。しばらく姿を見ていなかったので、思わず「あ、まこきち!」と呼んだ。しかし次の瞬間、その喜びは露と消えた。


あまりに痩せ衰えている。感染性の病気に罹っているらしく、目には膿がこびりついてほとんど見えていないようだ。鼻から口にかけても膿と汚れでひどい状態。両前脚は血だらけ。見るも無残な状態だが、声をかけると振り絞るような鳴き声で応える。


「病院に連れて行こう」家人が即断。私が見張りをしている間に、家人が家に戻ってバイクにケージを積み、“まこきち”をかかりつけの獣医に連れて行った。


脱水症状を起こしていたので点滴をし、抗生物質を投与されて“まこきち”は帰ってきた。自分ではもう水も飲むことができない。他の猫に感染する恐れがあるので、階下の仕事部屋にケージのまま入れて様子を見ることにした。


ほとんど静かにしているのだが、時々苦しそうな寝息が聞こえる。か細い声を出すこともあったが、あまりに静かなので心配になり何度もケージの中をうかがった。もうほとんど声を出すこともできずにいただろうに、人好きな“まこきち”は人の気配を感じると声を振り絞り、こちらが声をかけると必死に応えた。


一日置いた金曜日の午前中、家人が再度獣医に連れて行った。状態は2日前よりもさらに悪くなっていることは、私にもわかっていた。連れてきた当初は香箱をつくる体勢を保っていたのだが、翌日からはぐったりと横になっていたし、発見した時はよろよろしながらも歩けていたのだが、もはや歩く力などどこにも残っていないように見えたからだ。案の定獣医はもう危ないと言ったとのこと。覚悟しなければいけないな、と思っていた時だった。


金曜日は午後から都内で打ち合わせがあり、行く前の準備をしていると、“まこきち”が2回ほど今までにないくらい大きな声で鳴いた。声はかすれ、息づかいが荒かった。いたたまれずに様子を見たが、横になり目は閉じたまま。腹の辺りを見ると、弱々しくはあるが呼吸はしていた。今夜辺りが峠だろうね・・・家人はそう言った。


出かける時間が迫り、“まこきち”に声をかけようとケージの中を見ると、静かに寝ていた・・・ように見えたがどこか違う。目を凝らして腹の辺りを見ると動いていない。ケージをあけて、顔や体に触れても何の反応もなかった。ああ、“まこきち”は旅立ってしまったのだ、少し前の鳴き声・・・あれは“まこきち”が最後に残した言葉だったのだ。


家人を呼び確認してもらい、私は後ろ髪を引かれながらも外出し、夜遅く帰宅した。暗くなってから、家人は“まこきち”が最後にいたお稲荷さんに最も近い公園の片隅にその骸を埋めたと聞いた。


その公園はもともと古墳であったらしく、だいぶ前から公園をねぐらにしている猫が数匹いる。猫たちの世話をしているKさんは、20年以上世話をしている間に何度も公園の薮の中に猫たちを埋葬してきたと聞いている。公園に猫の骸を埋めるのがいいことだとは思わないが、“まこきち”にはそこしかないし、そこが一番ふさわしい。


馴染みの猫たちがある日突然姿を消す、という経験は何度かしている。長年住み慣れた場所から突然姿を消すということは、たぶん寿命を迎えたということだろう。が、実際に骸を見たわけではないので、どこか気持ちの中に引きずるような思いがわだかまる。


“まこきち”を見取ったことは単なる偶然だろうし、その偶然に意味付けはしたくない。が、たとえそれが私たちでなくても、人間がとても好きだった“まこきち”にとって、人に見取られたことは幸いであったようにも思われる。2月に入って厳しくなった寒さにも耐え、過しやすい季節を楽しむはずだった“まこきち”は、春の気配が漂いはじめた公園の森の中で土に還ろうとしている。


一雨ごとに春がどんどん近づき、今どきの雨はどこか優しい。一雨ごとに“まこきち”は健気に朽ちていき、静かに土に還ろうとしている。


| - | 10:06 | comments(3) | - |
PHOTO WEEK 7・・・春の気配〜男子!〜
10-0227

みなが帰った昼時の公園に男子二人。彼等の会話は、きっと他愛なく無邪気なものに違いない。男子って・・・
| - | 10:33 | comments(0) | - |
PHOTO WEEK 6・・・春の気配〜光〜
10-0226

立ち枯れて冬を越したものたちの上にも、春の光はやさしく降り注ぐ。
| - | 02:36 | comments(0) | - |
PHOTO WEEK 5・・・春の気配〜影〜
10-0225

春には春の、影がある。
| - | 11:53 | comments(0) | - |
PHOTO WEEK 4・・・春の気配〜きいろ〜
10-0224

「春の花」というと、まず黄色い花を思い浮かべる。春の到来を思い切り謳歌しているような、明るい明るい黄色。眩しくなってきた陽射しに輝く黄色。

玄関先に並ぶ黄色いプリムラも、仲良く春を謳歌している。
| - | 10:16 | comments(0) | - |
PHOTO WEEK 3・・・春の気配〜辛夷〜
10-0223

春、最も触れてみたくなるもののひとつに辛夷の蕾がある。明るい陽射しの中、やさしく輝く蕾を見るとつい手を出したくなる。ひらひらと軽やかな花も好きだが、期待感でふくらんだような蕾も捨て難い。
| - | 08:38 | comments(0) | - |
PHOTO WEEK 2・・・春の気配〜ひなた猫〜
10-0222

冬のひだまりにも猫はいるが、春になればもっとたくさんの猫に出会える。いい気持ちで寝ている猫、大欠伸している猫、じっとこちらを見ている猫・・・中には、わざわざ挨拶に来てくれる猫もいる。猫にひなたはよく似合う。

今日は猫の日。すべての猫たちに幸あれ。

un fil日記、更新
| - | 09:32 | comments(0) | - |
PHOTO WEEK 1・・・春の気配〜白梅〜
10-0222

雪が溶けると何になる? 氷が溶けると何になる?

「春になる」と答えた子どもの解答欄には○をつけるか×をつけるか・・・何度も聞いたことのある話を、また耳にするようになってきた今日このごろ。

梅の花の咲き様には、桜のそれのような翳りがない。ただひたすら、おおらかに、清らかに咲く。
| - | 13:43 | comments(0) | - |
シダーローズ
10-0220

午前中、嬉しい小包が届いた。袋を開けると、ドングリや小さな貝などと一緒にお待ちかねのシダーローズが2つ。


いくつかのサイトで見かけ、欲しいなぁと思っていたのだが、あいにくうちの近くでは見かけない。代々木公園にはあるようだ。


シダーローズというのは通称のようで、実はなんとヒマラヤスギの実である。ヒマラヤスギならどこかにありそうなので自宅近くで探してみようと思っている。が、それにしても秋の散歩時は常に下を探っている私であるのに、見つけられなかったとはいかに。実好き・松ぼっくり好きとしてはふがいない。


シダーローズとはよく名付けたものだ。ヒマラヤスギの実は大きく細長いようだが、乾燥しきって地面に落ちる頃には実の先端部分が離れて写真のような、バラの花の形になる。椿にも似ている。


自分で拾ってきたどんぐりや実はすでに片づけてしまったが、これは当分デスクの上に置いて、ウハウハと眺めていようと思う。Mさん、ありがとうございました。


*明日から1週間は、PHOTO WEEKとします。

| - | 23:57 | comments(2) | - |
物の値段
10-0219

あらゆる分野で価格破壊が続いている。記憶に新しいところでは、スーパーが超安値のジーンズを発売したと思ったら、価格破壊の帝王ともいえそうなディスカウントショップでさらに安く売り出したという例が印象的だ。


が、何をもって「安い」とするのか、また「安い」ことが購買基準の最上位に来るのかは人それぞれ。ただ安いよりも理由あって安いという方が売れているという話もある。


全く同じものなら、値段が低いものの方がいい。が、単純に価格だけで決められるものではなく、その商品をとりまく環境も重要だ。地元の店で500円で売られている物と全く同じ物が、1駅先では400円で売られているとする。価格だけなら1駅先の店の方がいいが、電車代と店に行くまでに要する時間(時間も立派な価格的価値がある)を考えると、どちらの方が安いかという結論は単純ではなくなる。


また、欲しいと思った時1万円だった洋服が、シーズンはずれになって半額になっていたとする。数ヶ月待てば半額になる可能性があることがわかっているとしたら、待つか、待たないか。これも人によりそれぞれだろう。


欲しい度合いによるが、かなり気に入ったものなら、私は待たない方だ。待ったとして、それが必ず半額になって目の前に現れるかどうかは賭けのようなものである。また、たとえ半額になって目の前に現れたとして、それを来シーズンも気分よく着られるかわからないからだ。欲しいと思った時が買い時だと思っている。


ネットで買い物することが多くなると、比較できるものであれば、とりあえずざっと複数サイトを訪れて比較はしてみる。が、私のことだからいいかげんなところで決めてしまい、徹底的に価格比較することはない。買った後で、もっと安く買えるサイトを発見したことも幾度かあるが、たいていの場合は「まあ仕方ないな」で済ませてしまう。


ところが最近、ちょっと考えてしまうことがあった。なに、たいして大きな買い物ではないのだが(はっきり言って小さい買い物(^.^;))


具体的な店名は書かないが、文房具や紙モノ、手芸用品などを売っているサイトでアップリケを購入した。商品のセレクトが好きで対応もいい。が、注文した翌日、偶然同じものが1/3の値段で売られているのを発見してしまったのだ。


輸入物なので、入手経路や方法によって販売価格が変わってくるということは考えられる。が、同じものの値段が3倍以上違うというのはいかがなものかと思ってしまったのだ。そうなってくると、高い価格で販売されている他の物の値段もよくよく調べてみた方がいいということになる。うーん。


今回の場合、損をしたというよりも、勉強させてもらったと思っている。物の値段はなかなか手強い。

| - | 21:48 | comments(0) | - |
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