2008.03.31 Monday
むなしい花
・・・冬に逆戻りしたかのような寒い一日。桜よ、もうちょっと待ってくれ・・・
先週の土曜日、東横線沿線にある某商店街を歩いていた時のこと。こじんまりした庶民的な商店街の花屋の店先で青い薔薇を見た。
他の花とはちょっと違いますのよ!とでもいいたいのか、かのレインボーローズと並んで他から少し離れた場所に置かれていた。
青い薔薇といっても、もちろん着色された薔薇である。その色はペリカン社のターコイズブルー(インク)を思わせる色で、私は同じような色の薔薇をかつて銀座で見たことがある。
銀座の裏通りにある花屋の前に置かれていた。花屋は夕方からの営業らしく、開店準備をしているようだった。ブリキの生花用容器に入れられた青い薔薇は、迫り来る夕闇の中で異彩を放っていた。あきらかに不自然な色ではあったが、クラブに勤める女性たちへのプレゼントとして利用されることが多いであろうその花は、ある意味で自分たちの場所を得ていたようにも思われた。
しかし、まだ太陽が高い昼日中、庶民的な雰囲気の商店街の花屋の店先に置かれた青い薔薇は、あまりに場違いでかわいそうになるくらいだった。1本いくらするのか知らないが、あれではパチンコ屋の店頭を飾る安っぽい造花と変わりない。
レインボーローズのようにオランダから輸入されたものなのだろうか。それとも日本の業者も染料を吸い込ませる特殊な技術を身に付けたのだろうか。
いずれにしろ、私の目にはちっとも美しいとは映らなかった。もともとは白い薔薇なのだろうか。そんなことを想像すると痛々しくさえある。
青い薔薇を見ると、どうしても思い出す言葉がある。薔薇好きの方はご存知であろう「青いバラ」(最相葉月著)の中で著者が問いかけられた言葉だ。
あなたは、青いバラができたとして、それが美しいと思いますか
問うたのは、ミスターローズと呼ばれている鈴木省三氏である。この本を読み、この問いに触れたとき、私は心の中で「否」と答えた。それは今も変らない。
同書を読めば、「不可能、あり得ないこと」の代名詞として知られる「青いバラ」を夢見て、「青いバラ」を作出しようとして、様々な試みが行われ、青いバラをつくることに生涯をかけたかに見える人たちがいたことを知る。それを知ってもなお、私は青いバラは存在しなくてもいいのではないかと思う。
青いバラの研究者や作出に力を注いでいる人々を否定するわけではない。が、なぜ人はそこまで自然をいじくりまわそうとするのかと思ってしまう。青いバラができたとして、それはどこかむなしさを感じさせる花であるような気がするのだ。
*雨降りの中を銀行等に行ってきた。
*長靴はいて(^.^;)
*ソメイヨシノは散り始めているが、もう少しもつかな?
*出遅れた桜はかえってこの寒さで長持ちするかも・・・
*この時季の雨は、草木が喜んでいるようで好きなのだが。
*重たい荷物を持って歩く時は勘弁してほしくなる(^.^;)
*Nさんからパンジーの苗が届いた。ありがとうございます。
*早めに植え替えなくちゃ!
*薔薇にも肥料やらなくちゃ。あくせく。
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