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円朝まつり〜幽霊画

18-0813-1.jpg

ハガキを買ってみた。右が「幽霊図」(丸山応挙)。左が「怪談乳房榎図」(伊藤晴雨)

 

一昨日の11日は落語の世界では「神様」とも呼ばれているという三遊亭円朝師の命日だった。菩提寺である谷中の全生庵では毎年8月に「円朝まつり」が行われており、全生庵が所蔵する幽霊画を公開している。昨年も見たのだが、今年も少しゾッとしたくて昨日行ってきた。

三遊亭円朝は江戸時代末期から明治時代にかけて活躍した落語家であり、落語の演目の創作家でもあった。とくに怪談噺は有名で「怪談牡丹燈籠」「真景累ケ淵」「怪談乳房榎」などが有名。落語を聞きはじめてから、私もこれら怪談にはまっていろいろ聞いてきた。

どれも長い噺で、いくつかに分かれている。高座にかけられる場合は連日に亘って通しでやるか、特定の噺のみをやるか、になる。先日無くなった桂歌丸師匠も熱心に取組まれており、5夜連続などで高座にかけられていた。体力気力が必要な噺ともいえる。

今でもいろいろな噺家がとりくんでいて、夏になるとあちこちで怪談噺を中心とした落語会が催されている。全生庵でももちろん開催されていて、一度は聞きにいきたいと思っている。

さて、幽霊画。今年は見に行く前に、敬愛する辻惟雄さんが監修している「幽霊名画集〜全生庵蔵・三遊亭円朝コレクション」を読んでおいた。公開されるのは一部なので全貌を知りたかったのと、それぞれの絵についてあらためて知りたかったので。

「幽霊」とはどのようなイメージだろうか。白い着物を着た足のない女性の幽霊のイメージは、丸山応挙の幽霊画からきている、と言われている。全生庵にも応挙筆(と思われている。落款がない)幽霊画があり毎年公開されているが、なるほど足がなくて白い着物。髪は乱れているが恐ろしい感じではなく、顔はとても美しい。

本によると、「幽霊画」と「妖怪画」(これまた好きなんですな!私)の区別については諸説あってまだ定まっていないようだ。「幽霊」は妖怪の特殊タイプで生前の姿をしており生者の前に現れる死霊、「妖怪」は異界に住む“祀られぬ”霊的存在、だとする説(小松和彦氏)。「妖怪」は縄文時代のアニミズムに根ざすが「幽霊」は弥生時代の祖霊信仰につらなり、“人間であったものが人間の形をとって現れるとする説(諏訪春雄氏)などなど。

ちょっと頭が混乱してきそうだが、一般的なイメージとしては「幽霊は人間の死者でなんらかの理由で生者の前に現れるもの」「妖怪は奇妙キテレツな姿で現れ人間を驚かすもの」といったところか。水木しげる氏の仕事の影響も多々あると思う。

私は妖怪好きだが、幽霊はとなると・・・やはりちょっと怖い。怪談には怖い幽霊のオンパレードで、頭の中で情景がどんどん広がって・・・キャー!(^^;)。VRお化け屋敷も相当怖いらしいが、私は落語を聞いて怖がる方がいいや。今日も夕方から怪談を聞きに行く。

18-0813-2.jpg円朝の墓。落語協会などの豪華な花が供えられている。

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