CALENDAR
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728   
<< February 2018 >>
SELECTED ENTRIES
RECENT COMMENTS
ARCHIVES
MOBILE
qrcode
LINKS
PROFILE
OTHERS

Interior

日々の内側
copyright sumigon all rights reserved
チョコレート!

18-0203.jpg

今日は節分。そして母の87回目の誕生日。とりたてて何もしないけれど。節分といえば数年前から誰かさんの仕掛けで恵方巻きがコンビニなどに登場。日本全国、決して少なくない人が同じ方向を向いて太巻きを黙々と食べているところを想像するとなんだか滑稽である。そして平和なもんだなぁと思う。

2月の声を聞かずとも、年が明ければバレンタイン商戦がはじまる。百貨店はもとより、コンビニ、スーパー、普段は食品を扱わない業態までがチョコレートを売りだし、チョコ以外の洒落たプレゼントの提案に忙しい。

ゴディバが「日本は、義理チョコをやめよう。」という新聞広告を打ったらしいが、そもそも何故「日本は」なのだろうか。日本以外に義理チョコを買う人がいる国はあるのか。また、義理チョコとして買うには高額なチョコばかりのゴディバが言うことそのものになんだか疑問を感じる。義理チョコをやめてわが社の高級チョコを本命に贈りましょう・・・という思惑が感じられなくもない。

私は特別チョコレートが好きなわけではないが、年に何回かは食べる。ごく普通のスーパーで売っているものだ。以前はバレンタインに自分用チョコを買ったりしていたので、有名メーカーのものがおいしいのは知っている。しかし、わざわざそのようなものを買うほどチョコに執着しているわけではないので、食べたいと思ったら身近なところで済ませ、それで満足している。

だからなのか、近年のバレンタイン騒ぎからは身を引いており、この時期はデパ地下に近よらないようにしている(^^;)あれこれ見繕う人たちの熱気に当てられてしまいそうだから。チョコレートひとつで人間関係が円滑になるのであればそれはそれでいいとは思う。しかし、ちょっと度を越しているようにも思える。

個人的な、ごく漠然とした印象だがここ数年チョコレート以外のものを贈る人が増えているのではないだろうか。その分、チョコ業界も必死になるというわけか。

しかし、私たちがほとんど無意識に食べている、あるいは買って贈っているチョコレートの現状を知る人はあまりいないように思う。私もごく最近まで知らなかった。

昨年あたりから、カカオ不作によるチョコレートの価格急騰が伝えられている。昨年7月には大手菓子メーカーがチョコレートの価格を引き上げている(価格を上げるのではなく容量を減らしたようだ)。天候による不作という面もあるようだが、そもそも生産者にとってカカオはあまり儲からないものらしいのだ。

このサイトによると、チョコレート産業は全世界1100億ドル規模であるにもかかわらず、ガーナやコートジボアールなどのカカオ農家の多くが貧困状態にあるという。そして、人件費を抑えざるをえないところから「児童労働」を採用、学校にも行けず農園で働く子供たちがコートジボアールだけで約13万人。

これは今にはじまったわけではなく、2001年西アフリカのギニア湾で起きた事件(?)は深刻なものだった。10才から14才までの子ども139人を乗せた船が消息不明になったらしいのだが、その子供たちは近隣の国からひそかに連れ出され、カカオ農園に売り渡されることになっていたというのだ。

私たちが何も思わずに食べているチョコレートは、そういう子供たちの労働によって生産されているということになろうか。どのような業界であれ、末端で働く人たちは最も理不尽な扱いを受けがちだが、人身売買となるとこれはどうにかしないといけない問題だと思う。

また、末端がかなり過酷な状況に追いやられているにもかかわらず、カカオ豆の主要な産地をもつ西アフリカでは栽培地拡大をめざしており、そのために森林が破壊されつつあるとのことだ。

環境保護活動に熱心な英国のチャールズ皇太子はその状況を問題視し、自身が主催する「国際持続可能性ユニット」の会議で西アフリカの森林破壊を阻止すべくチョコレート製品生産企業12社に協力を仰ぎ合意に達したという(情報元は、こちら

人身売買による児童労働と森林破壊。チョコレートにはそれらの問題がつきまとっていることを私たちは覚えておく必要があると思う。買うな、とは言わない。ただ、買うにあたってはできるだけフェアトレードのチョコレートを買うなど少し意識的な消費をしてもいいのではないだろうか。

数年前、「チョコ募金」なるものをやったことがある。鎌田實さんが代表を務めるJIM-NETという団体が毎年行っているもので、募金の目的を明らかにした上でチョコレートを買うというもの。価格にはチョコレートのものも含まれるが、たとえば2018年の募金の場合は「イラクの小児ガン医療支援」「シリア難民・イラク国内避難民支援」「福島の子供たちを放射能から守る活動」に売り上げの一部が当てられるしくみだ。小さな缶入りチョコレート4つで 2200円。缶のデザインは毎年変わるが子供たちが描いた絵でなかなかかわいい。

一度募金すると毎年お知らせがあり、その度に今年はどうしようかと迷う。しかし、カカオ生産地の問題を知ってからは、募金に使われているチョコレート(北海道の六花亭)が気になってきた。おいしいのでファンも多いが、サイトをざっと見た限り原材料についての詳しい説明がない。明治、森永、ロッテなど大手企業は児童労働に支えられたカカオ豆を大量購入しているだろうが、六花亭はどうなのだろうか。明らかにされていない以上、募金するのはやめておくことにした。

先日たまたま見かけたので、PeopleTreeのチョコレートを買って、ちびちびと食べている。来週ちょっとした仕事が入るので、いつも使わない頭を使うことになりそうだから、脳みその栄養補給として大切に食べようと思う。

| - | 08:39 | comments(2) | - |
SPONSORED LINKS